出版社内容情報
「ゲーデルの完全性定理」と「ゲーデルの不完全性定理」への到達を目標とした入門書.
重要なトピックをおさえつつ,初学者にとって学びやすいルートでわかりやすく解説.
数理論理学の基本的なコンセプトや議論のスタイルに慣れ親しむことができるように配慮されています.
本格的な説明の前に,構文論と意味論,健全性と完全性,命題論理と述語論理という観点でていねいに整理しています.
そのうえで第Ⅰ部ではゲーデルの完全性定理,第Ⅱ部ではゲーデルの不完全性定理を目標として,それぞれ必要な内容に絞ってルートを構成しているので,初学者でも道に迷うことなく一歩ずつ進むことができます.
『数学の証明とは何でしょうか?(…)証明されたことはなぜ「正しい」といえるのでしょうか? 逆に,正しいことは必ず「証明できる」でしょうか? 言い換えれば,証明が数学の正しさを保証する手続きとして信頼できる根拠はどこにあるのでしょうか? 本書では,数学の証明が「正しさの保証」として信頼に足る根拠に光を当てます.』(「第1章 導入」より)