出版社内容情報
地震の規模と頻度、為替レートの変動、共著関係のネットワーク…。
こうした「正規分布から外れた」現象は、自然科学や社会科学など、あらゆる分野に現れます。
そしてその多くは「べき分布」や「べき乗則」によって特徴づけられます。
本書は、大学初年次レベルの確率統計を前提に、べき分布の数学的性質、べき指数の推定方法、べき分布と指数分布の統一的理解などを、基礎から体系的に解説しています。
さらに、ジップの法則、ネットワーク構造、ランダムウォーク、自己組織化臨界現象、相転移・パーコレーションとスケーリング則といった、多様な現象や数理モデルのメカニズムにも踏み込みます。
研究や実務でデータ解析に携わる方にとって、「極端な値」や「スケーリング則」を正しく理解し、モデル化や解釈を誤らないための必携の一冊です。
◇こんな方におすすめ
・正規分布以外の確率分布を体系的に学びたい統計実務者
・自然科学・社会科学分野で極端な事象やスケーリング則を扱う方
・ネットワーク解析や複雑系研究に携わる方
・地震、気象、天文学、生態学などでべき分布的現象に直面する方
・経済、金融市場の変動やリスク分析に関わる方
・博士、修士課程の学生や若手研究者で理論的基礎を固めたい方
【目次】
序章 実世界に現れるべき分布とべき乗則
第1章 確率分布の基礎
第2章 平均や分散が存在しない確率分布
第3章 べき分布
第4章 べき分布とべき乗則のメカニズム
第5章 べき乗則と相転移
【目次】
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