内容説明
数学の可能性を解き放つ99の証明。言葉を使わない証明、音楽による証明、色による証明…。
目次
省略された
一行の
二列の
図による
初等的な
パズル風の
公理的な
発見された
必修科目風の
単音節の
言葉抜きの〔ほか〕
著者等紹介
オーディング,フィリップ[オーディング,フィリップ] [Ording,Philip]
サラ・ローレンス大学教授。幾何学、トポロジー、および数学と芸術の関わりに興味をもつ
冨永星[トミナガホシ]
翻訳家。1955年生まれ。京都大学理学部数理科学系卒。国立国会図書館司書、イタリア大使館・イタリア東方学研究所図書館司書、自由の森学園教員を経て、現職。訳書多数。2020年度日本数学会出版賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
84
ある3次方程式を示し、その解法を99の異なった方法で説明しようという一冊。これは、フランスの作家:レーモン・クノーが「文体練習」という作品で披露した「同じ素材を99の言い回しで表現する」という試みの数学的な翻案だという。代数学的な証明の変奏が主流だが、幾何学や論理学からの変化球も多い。演繹的な方法に対して、電卓やモンテカルロ法による帰納的なアプローチがあることも納得。更に、色のスペクトルや音符を用いた表現などは、意外性があって面白い。でも、総じて、この本が楽しいかと言われれば、……。2021/04/27
Bartleby
14
x^3-6x^2+11x-6=2x-2が成り立つならばx=1,4 というありふれた定理を99の方法で証明しているだけだがこんな立派な本になっている。必要だったからではなくレーモン・クノーの『文体練習』の影響からそれを数学の書法でもやってみて遊んでいるのだ。文体練習関連の本はつい買ってしまう。でもこれは99とおりのものの見方が提示してあるわけで、予想以上に発見が多くて楽しい。2023/09/01
白水阿弥陀丼
2
1つの定理を99通りで証明している数学本。数ⅡBで学習を止めた人間にとってはちんぷんかんぷんであったが、ぎりぎり聴こえないところで鳴っている未知のリズムに惹かれるような、つまりはよく分からないけど何かワクワクする感覚が残った。子供の頃、宇宙の本を読んだ時の感覚にも近いかもしれない。自分の全く及び知らぬ所で高度な知的遊戯が行われているなんて、それはとても素敵なことだ。お遊びやページ稼ぎな所も含めて、頭を柔らかくしようと言われている気がする。2022/02/07
TUI
0
証明大喜利w2021/07/04
にやり2世
0
数学が嫌いでもレーモン・クノーの文体練習が好きだから読んでみた。むちゃんこおもしろかった。ただ、数学はちんぷんかんぷんのままだけど。2021/03/15