出版社内容情報
平易明解な口語訳を施すと同時に、その成立過程や展開についても解明した
昭明太子の文学理念は「沈思翰藻」にあるといわれ、意匠を凝らして文辞を飾ることを高く評価している。当然文選の編集に際しても、この理念が選の規範となっている。文選の文体39種中、詩を除いては最も賦の数が多く、総計で56篇を収め、文選開巻の部分を占めている。漢代に、韻文と散文が合成されて成立したといわれる賦は、対偶に富み、詩藻豊かな文学であるが、従来難解といわれてきた。本書は平易明解な口語訳を施すと同時に、その成立過程や展開についても解明した。
目次
京都
兩都賦序
西都賦
東都賦
西京賦
東京賦
南都賦
三都賦序
蜀都賦
呉都賦