内容説明
当時の習俗から衆道を主題にした異色作。義理・嫉妬・執着・怨念など、同性愛の複雑な心理描写に成功している。好色物から武家物への過渡的作品として注目される。
目次
第１巻（色はふたつの物あらそひ；此道にいろはにほへと ほか）
第２巻（形見は弐尺三寸；傘持てもぬるゝ身 ほか）
第３巻（編笠は重ての恨み；嬲ころする袖の雪 ほか）
第４巻（情に沈む鸚鵡盃；身替りに立名も丸袖 ほか）
第５巻 （泪のたねは紙見せ；命乞は三津寺の八幡 ほか）
第６巻（情の大盃潰膽丸；姿は連理の小櫻 ほか）
第７巻（螢も夜は勤免の尻；女方も爲なる土佐日記 ほか）
第８巻（聲に色ある化物の一ふし；別れにつらき沙室の鷄 ほか）
著者等紹介
麻生磯次［アソウイソジ］
明治２９年～昭和５４年。大正９年東京大学文学部国文学科卒業。学習院院長をへて日本学士院会員。文学博士
冨士昭雄［フジアキオ］
昭和６年生。昭和３０年東京大学文学部国文学科卒業。のち、駒沢大学文学部教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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