漱石と子規の漢詩―対比の視点から

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  • サイズ A5判/ページ数 245p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784625453076
  • NDC分類 919.6
  • Cコード C3095

出版社内容情報

日本の文化・文学の基礎であった漢学は明治期にその頂点を迎えたと同時に、欧風化の波によって急速に衰退していく。明治期の二大文人漱石と子規について、その漢籍との影響をそれぞれ対比しながら、論を進めることによって、文学との関わりを解き明かす。とりわけ著者がネイティブであるということを武器にして、老荘思想からの受容や、陶淵明の詩境の摂取など、今までにない角度からの論の展開が図られる。

内容説明

近代日本文学の揺藍期に大きな足跡を印した、夏目漱石と正岡子規は、「漢詩文」を媒介にしてまことに奇すしき縁の糸に結ばれていた。本書では、漱石・子規の漢詩文の素養は両者の文学営為の「原点」であり、漱石の小説、子規の俳句、の重要な構成部分を為すもの、として、新しい見方を提出している。

目次

第1章 漱石と子規の漢詩の成立をめぐって(漱石詩と子規詩の誕生の背景と環境について;漱石詩と子規詩の成立について;漢詩を作る漱石と子規の立場)
第2章 漱石と子規の漢詩における内容上の諸問題をめぐって(老荘思想からの受容について―用語・詩趣・詩境を中心に;田園詩人陶淵明の作品との関わりについて―摂取の方法と技巧を中心に;二首の「鴻臺」詩―出会う前の作品)
第3章 漱石と子規の漢詩応酬による交遊をめぐって(漢詩の応酬について;和韻の唱和―旅先を詠じる二作品を中心に;漱石と子規にとっての松山―漢詩を中心として)
第4章 漱石と子規の漢詩と彼らの文芸をめぐって(漱石の漢詩と小説との関わりについて;子規の漢詩とその俳句・短歌との関わりについて)

著者等紹介

徐前[ジョゼン]
中国北京市生まれ。北京外国語大学日本語学部卒業。二松學舎大学大学院文学研究科博士課程修了。日本大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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