出版社内容情報
超高齢化社会に向けて介護保険法の施行,年金給付水準の見直し、さらには営利事業としての「介護サービス」など、従来型の社会保障制度が根本的に改変された。本書は、「自助」と「社会的保障」をキーワードに社会政策としての国家保障論の原理と歴史的展開の必然性を明らかにし、問題点の所在とその解決を追究する
内容説明
本書は、社会保障を現代社会政策の一中心であると仮定し、社会保障を中心に社会政策をその「自助」と社会的保障の矛盾と統一として、そして各社会においてそれを反映する対立・闘争と国家による政策的な「解決」の試みとして研究し説明しようとするものである。
目次
序章 社会政策としての社会保障論の諸問題(「基本的人権としての社会保障」宣言とその実現を阻害する諸条件;社会保障の新保守主義的「改革」と「自助」原則 ほか)
第1章 社会保障と社会政策論の再構成―社会保険・公的扶助論を中心にして(問題状況と理論的課題の設定;社会政策論的な社会保険論の保険=技術説批判 ほか)
第2章 「受救貧民」(Pauper)と国家―公的扶助論の理論的原点をたずねて(「絶対的貧困」と「受救貧民」―救貧扶助の経済的必然性;公的な救貧扶助の社会的および国家的必然性 ほか)
第3章 社会保障史論の一視角(原蓄による本来的な自助条件の収奪と二重に自由な賃金労働者の「自助」;機械制大工業にもとづく資本蓄積がもたらす労働および生活の社会化と社会的貧困化による社会的保障へのニード形成 ほか)
補章 公的福祉と福祉の自主的協同化―その必然性と現実(資本主義的な生産および生活様式のもとでの公的福祉の必然性とその限界性;「福祉社会」と福祉の協同化 ほか)
著者等紹介
相沢与一[アイザワヨイチ]
1933年山形県に生まれる。1956年東北大学文学部西洋史学科卒業。1962年東北大学大学院博士課程単位取得中退。1963年経済学博士を受く。現在、福島大学名誉教授、1998年4月から長野大学産業社会学部社会福祉学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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