内容説明
ここではおそろしいことが言われている。ことばが語るだけではなく、“ひとつの場所”が語るのであり、さらには“ひとつの次元”が語るのである。書くひとは語ることにおいて“ひとつの場所”になり、“ひとつの次元”と化す。このことばを語ることのもっとも深い審級に立っているのが詩人であるのはもはや言うまでもないだろう。
目次
序章 隠喩の発生
第1章 世界という隠喩
第2章 隠喩の暴力性
第3章 隠喩の創造力
第4章 詩を書くことの主体的選択
第5章 レトリックから言語の経験へ
第6章 詩作とはどういうものか
第7章 詩という次元
第8章 言語の生命は隠喩にある
終章 言語隠喩論の原点としてのデリダ隠喩論の再検討
著者等紹介
野沢啓[ノザワケイ]
1949年、東京都目黒区生まれ。東京大学大学院フランス語フランス文学科博士課程中退。フランス文学専攻(マラルメ研究)。詩人、批評家。日本現代詩人会所属。詩集の他、評論、『単独者鮎川信夫』(2019年、思潮社、第20回日本詩人クラブ詩界賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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