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出版社内容情報
〔『政治的無意識』入門講座〕F・ジェイムスンのいまや古典と目される『政治的無意識』の難解な思想構造を、アルチュセール、マルクスの思想に遡及しながら平明に解説・解読する。
内容説明
フレドリック・ジェイムスンのいまや古典的批評と目される名著『政治的無意識』―。その難解な思想の構造をルイ・アルチュセール、カール・マルクスの思想に遡及的に関説しつつ、平明に解読・解説し、現代の英米におけるマルクス主義的批評の地平を鮮明に切りわけ新局面を開示した衝撃の書。
目次
1 弁証法的な考え方
2 全体性を考える
3 上部構造の問題
4 封じ込め戦略
5 語りと解釈
6 政治的無意識
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
竹花 樒 - Shikimi Takehana
1
2章の「全体性を考える」を前振りに、アルチュセール的な構造的全体性の概念へと橋渡しされる3章。構造それ自体の全ての関係が同時に知覚される性質に原因を負わせる氏の「構造的因果論」を引き受けつつ、しかし「重層決定」においてイデオロギーを軽視した為に総体を見落したアルチュセールの過ちを指摘し(4章)、その磁場の中で語りと解釈が担う役割を(5章)、ドゥルーズとガタリの批判を受け流し且つフライの聖書解釈から弁証法的解釈を導き彼自身の革命の達成を目論んだマルクス主義文化批評家ジェイムスンの仕事を鮮やかに解説した一冊。2011/05/15
7ember
0
「誰でもわかる」とはさすがにいえないものの、もう一回『政治的無意識』に挑戦しようという気になれる程度にはわかりやすい。個人的には「上部構造」(3章)と「封じ込め戦略」(4章)の説明が特にありがたかった。2014/12/13