出版社内容情報
第一次大戦後に初版が出て以来、いくつも版を重ねた古典であり、〈知識人〉と呼ばれる階層の果たした役割の犯罪性を歴史的・思想的に明らかにする、不朽の今日性をもつ名著。
内容説明
1927年の初版以来、その厳しい知識人批判によって、囂囂たる賛否両論を捲きおこし、その後のナチス台頭と、民主主義の崩壊を予言したばかりか、今日の〈知〉の状況にも通用するあざやかな先見をちりばめた20世紀フランス的知性による知識人論の古典的名著。
目次
アンドレ・ルヴォッフの序論
エティアンブルの序言「知識人はなお裏切っているのか?」
1946年版のジュリアン・バンダの序文
知的価値の補遺
初版の序文
政治的情熱の現代的発展。政治の時代
この運動の意味。政治的情熱の性質
知識人。知識人の裏切り
総括的展望。予測
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きのみ
3
難解…サルトルの「文学とは何か」のどこかて見つけた本。フランスのことはよく分からないが、これが1927年に出版されたこと、バンダがintellectuelではなくclercなどという言葉で知識人を表現していることは今後アーレアフマドを理解するのに役立つと思った。Wikipediaによれば、バンダの思想はチョムスキーにも影響を与えているらしい。メモ。2014/05/19
刳森伸一
2
普遍的価値のために生き、民衆の暴走を抑制することを知識人の職務と捉え、現実主義に妥協または率先して参加する似非知識人を批判する。ヒステリックな文章が鼻につくし、首を傾げてしまうような箇所(バシュラールへの批判箇所など)も多いが、全体的な思想には概ね同意できるかな。2014/09/17
hobby no book
0
相当期待して読み始めたので、個人的には思ったよりも響く部分がなかったので、またしばらく置いて再読してみたいところ。2015/03/17