出版社内容情報
光る女たち(アイルランド)、三人兄弟(ロシア)、おしゃべりについて(インド)聖アントニウスと殺し屋カール(オーストリア)ジャガーと雨(インディアン)太陽、月、明けの明星(ギリシア)
感想・レビュー
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ヴェネツィア
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【感想は「なんで人間は燕を愛し蛇を憎むか」(L・テッツナー編のアンソロジー『メルヒェン12ヵ月』4月編)所収)のみ】ラトヴィアに伝わる伝承のようだ。ごくごく短い由来譚。蚊がどうして「ブン、ブン」としか言えないのか、また燕のしっぽはどうしてあんな風に真ん中がないのかを語る。大洪水の時代、みんなが逃げ込んだ箱(ノアの方舟か?)に穴があった。蛇が「洪水の後で、一番甘い血の入った肉を食わせるならば、おれの身体で穴をふさぐ」と言い、みんなは承知した。それは人間の肉なのだが、燕が蛇を裏切り人間の味方をしたので⇒2025/01/17