出版社内容情報
昔話の温床といわれる岩手県に伝わる民族の伝承の採集に二十数年間情熱をかたむけた編者の成果を「誕生と奇瑞」、「幸福なる結婚」、「動物のたすけ」等話の主題により分類する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
itokake
7
豊かな岩手県の民話世界。平野直氏が昭和8年から10年かけて採集した話に、他の岩手県昔話も加え分類した。昭和10年、まだお歯黒を付けた63歳のお婆さんが昔話を語っていた。オノマトペが愉快。ヒキガエルはびくたりびくたり歩き、女はセセホホ笑い、鶏はケケロケーと鳴く。すくれ婆さま(醜い婆様)やかぶれわらし(醜い子供)が登場すると、たいてい重要人物だ。昔、アニメの「日本昔話」が大好きだったが、その時のわくわくを大人になってもこの本が与えてくれた。1話ずつ語り手の名前があり、平野氏の考察(類話や全国分布)付き。2021/09/06
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