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出版社内容情報
宮本 常一[ミヤモト ツネイチ]
著・文・その他
香月 洋一郎[カツキ ヨウイチロウ]
編集
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
24
昭和25、6年から昭和37、8年、さらに昭和49年と12年ごとくらいに対馬と壱岐を訪ねています。ある意味定点観測のような感じがします。ただ宮本が歩いたところの写真などを見てもあまり変化はないように感じられます。その後にかなり変わっているのでしょうが、現在の状況を見て比較してみたい気がします。2014/09/24
きいち
16
昭和25-26年の九学会調査をかわぎりに、昭和37年、49年とほぼ十年ごとの再訪の記録。宮本の旅は取材にとどまっていなくて、課題を語らい他所の事例を話し、時には叱りとばし、困ったことは機関につなぎ人を紹介するといった現場の人々との関わりの強いものなので、再訪時に描かれる変化の深いこと。紹介した篤農家の指導で立ち上がったミカン栽培、冷凍庫の完成で安定した漁業収入、そして港、縦貫道、電化の整備。公共事業が離島の生活の改善に本当に意味を持っていたことも実感できる。このシリーズも手元にそろえたくなってしまったな。2014/06/28
徳島の迷人
1
宮本常一が対馬と壱岐を旅した記録。1950年から70年代にかけて何度も足を運んでおり、その写真も貴重。対馬は戦争終結前まで軍事機密があり調査が少なく、8学会連合調査1回目に選ばれた。壱岐は本土から離れていて古代から平和、食料も豊富。宮本は本当に本心で島が良い方向に向かうにはどうすれば良いか考え、聞き、見て、話した。生活が良くなっていく希望を抱くことの大切さ。しかし島から出て働くことが進取的だとする風潮。印象に残った言葉、「生きてゆくという現実の中には、もうこれで満足を得られるという日はないものである」2021/09/24
Ayumi Shimojoh
0
年末の壱岐で壱岐の本を読む。宮本さんという旅人が、地域の民俗をものすごい学習欲で吸収して、まとめた膨大な資料集の、一部らしい。なんだろう、地方や地域、社会への誠意って。2014/12/31