出版社内容情報
森 洋子[モリ ヨウコ]
著・文・その他
内容説明
「人間は泡沫なり(homo bulla)」という思想は、西欧美術のなかで、どのように描かれてきたか。人生やこの世の栄華、富、名声、美などの寓意となって、16~19世紀の絵画や図像集に思いがけない画面効果をもたらしたシャボン玉の豊富な図版資料や文芸作品を渉猟し、生の価値観をさぐる、世界でも類のない学際的な歴史研究。バブルの文化史。
目次
エラスムス『格言集』のhomo bulla
十六世紀フランス、フランドル、ドイツ美術のシャボン玉
十六世紀の寓意図像集と寓意版画のシャボン玉
十七世紀の静物画のシャボン玉
十七世紀の寓意図像集のシャボン玉
十七世紀の絵画化されたプットーとシャボン玉
十七世紀のプットーから日常生活の少年へ
十七世紀の風俗化されたシャボン玉遊び
十七世紀の肖像画・宗教画・タイル画にみられるシャボン玉遊び
十八世紀のシャボン玉表現〔ほか〕