出版社内容情報
比較文学的視点からの現代中国文学研究。初期短篇や『野草』に照明をあてた魯迅論、五四時期から中華人民共和国成立期までの作家論、王蒙等の現代作家論、ロマン・ロラン論収録。
目次
魯迅の小説の一側面―主として「薬」について
魯迅と厨川白村
魯迅の散文詩集『野草』について―比較文学の角度から
魯迅の思想の展開―進化論とその消滅
厦門の魯迅
変革期の文学史的形成
リアリズムの系譜
王国維の文学観
中国近代文学の誕生と魯迅・胡適
陳独秀
「莎菲女士的日記」と「我在霞村的時候」―丁玲二作品への比較文学的視点からの接近
茅盾の「腐蝕」
王蒙の文学とモダニズム
王蒙の近作について
王蒙『胡蝶』訳者あとがき
作家・王蒙の文化相就任
小説を通して見た中国農村の構造と農民の意識
ロマン・ロランと中国文学
帰ってきたジャン=クリストフ―羅大岡『ロマン・ロラン論』をめぐって