出版社内容情報
〔続昭和遊女考〕遊女が孕むことを廊では“鬼追い”といい秘かに子堕しさせられた。本書は厳しく残酷な廊の躾に耐えた遊女らの悲痛な嘆き・叫びであり、初めて語られた廊の裏側。
内容説明
初めて語られた廓社会の裏側の真実。厳しく残酷な廓のしつけ。それに耐えた遊女らの悲痛な叫び、嘆きは闇に閉ざされた廓の裏側。昔遊女と筆者の稀有な出会いが生んだ出色のノンフィクション。
目次
1 ポッポ花と忍棒
2 風の神の笑う声
3 鬼追い
4 おばやんのカモジ
5 百舌鳥の早贄
6 窮死廓奉公
7 岩がらみ
8 廓まちうた
9 「鬼追い」自註
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
♪みどりpiyopiyo♪
25
大学生の頃に読みました。過酷な運命の中で辿り着いた諦念。せつないなぁ。 ■(ここ数日のニュースを見てて思い出しました。) https://twitter.com/chounamoul/status/1099120820171894784?s=21 https://twitter.com/nogawam/status/1099144909993308160?s=21
オーストラリアからやってきた福の神
4
読了。涙が止まらん。最近とんと涙なんて流しとらんかったから、流れ出る出る。赤貧出の字も読めん少女が借金がかたに、お女郎さんとして売られていくったい。その人達の聞き書きのノンフィクシション。昔、実際に有った話として一読をお勧めします。 2013/08/15
岬
3
不幸は不幸なのかもしれないのに、可哀想で涙する、という訳ではありませんでした。 どちらかというとあまり語られない昭和の日本の寂しいところを何となく覗いているような。 こういうことこそ知ってみたいと思うのですが。一般に生きている人、貧しい生活をしていた人はどのようにして生きていたのか。 単なる好奇心で近づくものではないと分かるのですが、やはり知りたいと感じてしまう訳です。2016/11/17