出版社内容情報
『楽園喪失』によって不朽の足跡を残したピューリタン革命の論客ミルトンの教育論は、その離婚論・言論の自由論などとならび、ミルトン思想の重要な一環をなす興味深いもの。
感想・レビュー
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うえ
5
「別の方法でなら、わずか一年やそこらで…おぼえられるぐらいの貧弱なラテン語、ギリシア語をやっとこさ身につけるのに七、八年もかかっている。語学で上達の著しい妨げとなっているのは、ひとつには、学校と大学の両方…大学は、野蛮な時代のスコラ学派的粗雑さからいまだ充分に立ち直っておらず、昔ながらの誤りを犯していると、私は考える。それは、最も易しい学問からはじめないで、若い、手ほどきも受けていないぽっと出の新参者のまえに、いきなり、論理学や形而上学などの最も知的な抽象論を持ち出すことである」2017/02/20