出版社内容情報
杉浦 秀一[スギウラ ヒデカズ]
著・文・その他
内容説明
本書が分析の対象とするコンスタンチン・ドミートリエビッチ・カヴェーリン(1818‐1885)は国家学派の創始者であり、ボリス・ニコラエヴィッチ・チチェーリン(1828‐1904)はその完成者である。国家学派の主要なテーゼのいくつかは十九世紀後半に部分的修正を受けながらも、革命前のロシア歴史学の骨格を形作った。そしてそれは今日においてもロシア論、ロシア人論の基本的枠組みを形作っており、ロシア人の秩序意識を規定し続けている。
目次
第1部 ロシア自由主義と国家学派(「過去を持たないロシア人」と「未来を先取りしたロシア人」;「大改革」とロシア自由主義;カヴェーリンの国家論;チチェーリンの国家論 ほか)
第2部 ロシア的秩序をもとめて(後期チチェーリンの国家論;チチェーリンとロシアの立憲主義;有徳の貴族を求めて;チチェーリンにおける家政学と経済学 ほか)