出版社内容情報
ヴェラ・ギッシング[ヴェラ ギッシング]
著・文・その他
木畑 和子[キバタ カズコ]
翻訳
内容説明
私はユダヤ人の血を受けチェコ人として生まれ自らの選択でイギリス人になった人間なのです。ナチスの過酷な迫害にさらされたユダヤ人の子供たちを疎開させるキンダートランスポート(子供の輸送)でチェコからイギリスに渡ったユダヤ人少女ヴェラ―10歳で両親と別れて6年を異国でおくる。帰還して知った父母の消息の真実は…故郷で待ちうけていたことは…。
目次
第1部 子供時代の真珠(「この子はどんどん大きくなっていく」;「あなたは愛されるわ」;早く平和が戻りますように;どんな時でも希望を捨ててはいけないの;学校―喜びと絶望と;安らぎのウェールズ;神様、あなたはいずこにおわしましたか)
第2部 わが故郷いずこ(悲しみの帰還;イギリスという選択)
著者等紹介
木畑和子[キバタカズコ]
1947年東京に生まれる。東京女子大学文理学部史学科卒業、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。現在、成城大学文芸学部教授。専攻はドイツ現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobuko Hashimoto
21
電車で読んで鼻ツーンして困りました。10歳と14歳の姉妹を生きのびさせるため異国の地に送り出した両親の気持ちはわかる。同じ状況に陥ったら同じことをすると思う。我が家の男児たち、いまこの姉妹とほぼ同じ年齢、、、彼らはこの姉妹のようにがんばれるだろうか。こんなふうに一心に「おっかあに会いたい!おっかあが無事でありますように」と毎晩祈ってくれるだろうか、、 来週、映画「ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち」も観に行くぞ。ブログに詳しく記録。http://chekosan.exblog.jp/26495692016/12/22
ののまる
7
チェコからユダヤ人の子ども達をイギリスに脱出させ里親に繋げたニコラスさんの映画を観たとき、映画館で買っていた本。戦後にやっと祖国チェコにもどってからのユダヤ人差別が辛い。2022/06/19
椿子
4
著者に送ってくる父母からの手紙が本当に悲しい。ユダヤ関係の本の中では比較的淡々と綴られていて、読むのに苦痛をあんまり感じませんでした。非人間的な状態の社会には、これから先絶対にしてはならないと思った。あとは、国のトップを選ぶのはあくまで民衆なので、その辺のことも少し考えた。2010/03/10
Arte
3
ナチス侵攻後にユダヤ人の子供だけを急遽疎開させたキンダートランスポートでイギリスに渡ったチェコの少女の話。別家庭ながら姉も同様に疎開していたこと、しばらくはチェコの父母と文通できたこと、引き取り家庭でのびのび暮らした上、チェコの子供ばかりの寄宿学校で学んだことから、父母従兄弟は強制収容所で死亡したものの、さほど問題なく成長できたようだが、物心つく前にイギリスに連れて行かれ孤児になった場合は悲惨。とはいえ両親にしてみれば、自分が強制収容所にいても、子供は海外にいると分かっていれば、どれほど心強いことか。2015/10/19
ねこつばき
3
自分は無理でも子供だけは安全な場所にと言う親心が泣けます。この児童集団疎開をテーマにした「ホロコースト 救出された子供たち」と言うドキュメンタリー映画もありますので、興味のある方は是非。
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