出版社内容情報
現代ドイツの歴史社会科学を代表する論客の,〈構造史〉と〈日常史〉の結合による新たな〈社会史〉の確立をめざし、歴史学方法論に一石を投じるアクチュアルでポレミカルな論集。
内容説明
近現代ドイツ歴史学批判。現代ドイツの歴史社会学を代表するユルゲン・コッカの、歴史学方法論をめぐって書かれたアクチュアルな論文集。〈構造史〉と〈日常史〉の結合によって新たな〈社会史〉を確立しようとする著者の立場は、たとえば1986/87年の〈歴史家論争〉においても決定的な役割を果たした。本書にはそうした著者の主張の痕跡が鮮明に残されている。
目次
第1章 物語への回帰?
第2章 比較の意図を持つヨーロッパ史の諸問題
第3章 構造と経験とのはざまの社会史
第4章 女性史をめぐる論争
第5章 伝統と解放
第6章 ドイツ史における国民の問題一八七〇―一九四五年
第7章 ヒトラー以前のドイツ史
第8章 「全体主義」と「ファシズム」
第9章 破壊と解放。ドイツ史の転換点としての一九四五年
第10章 歴史と啓蒙
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
1
物語への回帰─史的論証のための弁明 比較の意図を持つヨーロッパ史の諸問題 構造と経験とのはざまの社会史─日常史の挑戦 女性史をめぐる論争 伝統と解放─初期のドイツ労働運動 ドイツ史における国民・ナツイオンの問題 1870─1945年 ヒトラー以前のドイツ史─「ドイツの特殊な道」をめぐる議論について 「全体主義」と「ファシズム」─誤った概念論争への反論 破壊と解放・ドイツ史の転換点としての1945年 歴史と啓蒙2021/04/26
トキ
0
読み終わった日の登録は2020年9月22日であり、いま感想を同年11月3日に書く。本書は表題の通り、「歴史と啓蒙」をテーマにして、既発表論文+書き下ろし一章により構成されている。感想を書けなかったのは、表題のテーマによる一致した方向性があるとはいえ、各論文が扱う内容は多岐にわたっており、私に感想としてまとめきれる能力がなかったことがある。また、内容に踏み込んだ感想・レビューは他におらず、不正確な内容紹介を行うことへの恐れがあった。とにかく、本書は私にとって大事な書物である。2020/09/22
rinv0925
0
上智大学の先輩に勧められたコッカ本2017/05/05
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