内容説明
ベンヤミンの思考は何をめざしていたのか。いまなお現代思想の根源の一角を成しているベンヤミンの思考の政治的・美学的な側面を中心に一九三〇年代を生き抜いたその活動を緻密に追跡し分析する力業のベンヤミン論。
目次
第1章 表現主義と暴露の技術としての唯物論的“批判=批評”(保守的ロマン主義と革命的ロマン主義への批判;クラウス論における「全人間的なもの」;クラウス論における「非人間的なもの」)
第2章 新即物主義とブレヒトの叙事演劇(新即物主義と「新中間層」;「叙事的なもの」とブレヒト演劇における「身振り」;生活諸関係の文書化と貧困化)
第3章 「反社会的な者」のメランコリーとアレゴリー的志向(「複製=再生産技術」と大衆社会;ボードレール論における陶酔の弁証法的な意味作用;ボードレール論における「新しさ」への感情移入とアレゴリー的志向)
著者等紹介
内村博信[ウチムラヒロノブ]
1958年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士(文学)。現在、千葉大学法経学部教授、ドイツ文化・思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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