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出版社内容情報
田崎 英明[タザキ ヒデアキ]
著・文・その他
内容説明
構築と(再)生産と帰属を要求する「社会」ではなく、そこから脱落した「無能な者たち」による「共同体」の条件とはなにか。可能性と潜在性が枯渇したところから始まる、政治の思考と生の形式とはなにか。ハイデガー、アーレント、ベンヤミン、フーコーらを参照しつつ、大胆な視点と飛躍を恐れぬ文体で問題の核心に切り込む。
目次
Impotenz―中断
苦痛/イデア―グノーシス主義者たち
Essentia―名と叫び
法の彼方―正義
「私は語る」―苦痛、敷居、石
「私は見た」―声、イメージ、真理
非同時代性―再生産に抗して保たれるもの
生を導く―エートスについて
テクネー/ポリス―国民化の時間性について
恥、怒り、存在
悲劇の批判―朽ちることとしてのDasein
不気味なもの―魂の内戦のために
名の間違いについて―哲学者と詩人の生
作品とその死後の生―時間性なき歴史の概念のために
思考の在り処
死、ことば、まなざし
共同体への問い
イメージ―社会の残りもの
生は語ることができるか―生‐政治の次元における抵抗
著者等紹介
田崎英明[タザキヒデアキ]
1960年生。一橋大学社会学部卒、東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。現在、立教大学現代心理学部教授。専門は、身体社会論、身体政治論、ジェンダー/セクシュアリティ理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
寛生
7
まあ、これはすごーい本ですよ。おそらくこれからも著述され、それらが出版されてくるだろうから、彼の本を楽しみにしています。2010/04/11
toshiro1912
4
大学の読書会で半年ほどかけて通読。面白いと感じる箇所もちょくちょくあったが、やはり難解で理解度は低いので、半年後くらいにまた読み返したい。2016/02/02
peeping hole
2
佐々木敦が911前にこの本があったならば…と書いているらしい。「名付け」行為をめぐる章、ディックの作品からアイデンティティにまつわる話への章…などなど。アガンベンとリンギス読みます。2021/03/01
工藤 杳
1
共同体をめぐる人々(ナンシー、アガンベン、リンギス、ランシエール)→根底には見捨てられ死んでいく者を前にする恥と怒りの感情(p.116)、人間であることの恥ずかしさ(レーヴィ)。「地獄についての考察」(ブランショ)。「共同体の問い」→わたしに先立って「ポジション」がある(例えばハロプロな)。疲労。自我(できる私)ではなくて自己(何者でもない私)、それが叫ぶ。2016/08/25
Cell 44
0
読めてよかった。本当に。2022/01/04