出版社内容情報
政治家の言葉は、私たちの感情にどのように作用しているのだろうか。国会質疑や記者会見、選挙演説、SNS、政治川柳を素材に、怒りや恐怖、熱意が生まれる仕組みを読み解く。情動知能理論や認知バイアスを手がかりに、分極化や陰謀論が広がる背景を解説し、現代政治を冷静に理解するための視点を提示する。
【目次】
はしがき
序 章 コミュニケーションの感情政治──ポピュリズムと政治的分極化
1 感情政治
2 感情理論
3 コミュニケーションの理論モデル
4 政治心理学における感情政治
5 ポピュリズムと政治的分極化
6 本書の概要
第1章 リーダーシップの違いとレトリック──山本太郎・岸田文雄・ジョー・バイデンの演説
1 レトリックへの着目
2 政治コミュニケーション論のリーダーシップと文化
3 事例から捉える選挙演説と質疑応答
4 政治レトリックを使いこなす
第2章 衆議院議員によるレトリックの多用──予算委員会の審査方式の違い
1 片道方式によるレトリックの抑制
2 議員行動を規定する5つの要因
3 方法論──2022年度予算審査
4 レトリックと否定的レトリックの分析
5 否定的レトリックによる対立
第3章 強化と対比の引用のレトリック──対話を生み出す他者の言葉
1 引用の効果
2 予算委員会の片道方式とイデオロギー
3 方法論──2023年度予算審査
4 強化と対比の言語戦略の分析
5 レトリックとしての引用の効果
第4章 侮辱する国会──挑発的な質疑で名誉を傷つける
1 国会における侮辱表現
2 ポライトネス理論とフェイス理論
3 方法論──2023年度予算審査
4 侮辱表現の分析
5 人を興奮させる侮辱表現
第5章 ChatGPTによる政治コミュニケーション研究の進展──侮辱のコーディング
1 大規模言語モデルの活用
2 侮辱表現の判断の難しさ
3 方法論──2023年度予算審査
4 人間のコーダーとChatGPTの推定結果の比較
5 ChatGPTの可能性と限界
第6章 決まり文句の使用は真実に迫るか──兵庫県庁内部告発文書問題をめぐる攻防
1 決まり文句
2 兵庫県庁内部告発文書をめぐる問題
3 方法論──2024年の定例会見と百条委員会
4 決まり文句とどっちつかずな回答の分析
5 真実に迫る可能性
第7章 兵庫県知事選をめぐる感情的分極化──知事派の言説による陰謀論
1 ソーシャルメディア対マスメディア
2 感情的分極化と陰謀論
3 方法論──2024年11月の兵庫県知事選挙
4 陰謀論と感情への訴求
5 生存と繁栄に結びつく感情政治
第8章 首相5人の弁論術の進化──吉田・田中・中曽根・小泉・安倍のレトリックと感情訴求
1 時代によるコミュニケーションスタイルの変化
2 弁論術に影響を与える要因
3 方法論──パーソナリティ・政権の特徴・スローガン
4 交渉力の吉田茂、演



