出版社内容情報
「何のための社会調査か」――日本の社会学はこの問いにどう対峙してきたのだろうか。本書では社会調査と社会理論の関係を確認したうえで、明治・大正期生まれの第一世代、昭和戦前期生まれの第二世代を代表する一〇人の社会調査家を取り上げその多彩な業績を辿り、彼らの調査の背景にある考え方を検証する。また、近年整備が進んだ非営利の社会調査機関の展開とその課題についても考察を加え、社会調査の今後を展望する。
【目次】
はしがき
第Ⅰ部 社会調査と社会理論
第1章 社会調査の根本問題──社会学史の視点から(早川洋行)?
1 社会調査の目的
2 社会調査の方法
3 社会調査の陥穽
4 社会調査の新段階
第2章 中範囲理論の現在──社会調査の四位一体論?(谷 富夫)
1 理論とは何か
2 高畑幸の在日フィリピン人研究──社会調査の〈根〉
3 内田龍史の部落研究──「社会学的一般化」への貢献
4 野入直美のアメラジアン研究──アクション・リサーチの新展開
5 西田芳正の若者研究──質的調査による仮説検証
6 社会調査の四位一体論──問題・視点・方法・解答
第Ⅱ部 第一世代の社会調査
第3章 尾高邦雄──生活共同体としての職業(吉村治正)
1 学説史研究の断絶点
2 戦前の日本社会学と職業・労働研究
3 生活共同体としての職業集団
4 SSM調査の導入
5 戦後日本社会学の出発点をめぐって
コラム① 石田 忠──社会調査家への足跡(濱谷正晴)
第4章 山本 登──社会問題と向きあい続けた社会調査の鉄人(内田龍史)
1 山本登の社会調査への注目
2 山本登の経歴と研究概要
3 山本登の問題関心の形成
4 社会階層理論とその実証的研究
5 都市問題と地域社会形成に関する研究
6 被差別部落に関する研究
7 社会政策と社会調査
8 社会調査の〈源流〉としての山本登
コラム② 西田春彦──見えざる世界への計量的探究(海野道郎)
第5章 中野 卓──現代における生活史研究の意義と課題(野入直美)
1 中野卓の生活史研究
2 対象者──「サバルタン」「女性」「移動・越境」と「自分史・家族史」
3 モノグラフによる社会学──同族団の研究から生活史調査へ
4 「呪い」──超自然的な経験をめぐる語りの難しさ
5 中野卓の〈予言〉──「呪い」と「利他」
第Ⅲ部 第二世代の社会調査
第6章 布施鉄治──「軍団」が進めた「調査と社会理論」の彫琢(新藤 慶)
1 鈴木榮太郎・留岡清男と布施鉄治
2 マルクス・エンゲルスと布施鉄治
3 北海道における都市・農村調査(1950~1970年代)
4 夕張調査
5 倉敷調査と墨田調査
6 布施調査の成果と課題
第7章 細谷 昂──生涯にわたる社会調査の実践と探究(吉野英岐)
1 社会調査の実践と体制整備の担い手として
2 社会調査との出会い
3 庄内農村における社会調査の展開
4 庄内農村における歴史研究の展開
5 中国農村調査とアジア農村社会論
6 細
内容説明
「何のための社会調査か」を学史に問い直す。日本を代表する社会調査家の足跡と思想、そして非営利の社会調査機関の展開を辿る。
目次
第1部 社会調査と社会理論(社会調査の根本問題―社会学史の視点から(早川洋行)
中範囲理論の現在―社会調査の四位一体論(谷富夫))
第2部 第一世代の社会調査(尾高邦雄―生活共同体としての職業(吉村治正)
山本登―社会問題と向きあい続けた社会調査の鉄人(内田龍史)
中野卓―現代における生活史研究の意義と課題(野入直美))
第3部 第二世代の社会調査(布施鉄治―「軍団」が進めた「調査と社会理論」の彫琢(新藤慶)
細谷昂―生涯にわたる社会調査の実践と探究(吉野英岐)
飯島伸子―公害・環境問題における人間存在の探究(友澤悠季))
第4部 社会調査の組織的展開(大阪商業大学JGSS研究センター―日本版総合的社会調査の四半世紀(岩井紀子)
一般社団法人社会調査協会―資格認定制度と大学における社会調査教育(岩永雅也))
著者等紹介
谷富夫[タニトミオ]
1951年 生まれ。現在、一般社団法人社会調査協会理事長、大阪市立大学名誉教授
内田龍史[ウチダリュウシ]
1976年 生まれ。現在、関西大学社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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