出版社内容情報
本書は全自日産分会の活動を取り上げ、戦後最初期の日産における労使関係や人員体制の展開過程を検証し、現代的雇用関係の淵源を示す。従来研究で自明視されてきた男性本工主義という認識枠組みを脱し、戦後直後に大量に存在していた女性労働者が生産現場からいかに排除されていったかを丁寧に検証することで、この時期がその後形成される日本的雇用の起点となっていることを明らかにする。
内容説明
本書は、全自日産分会の活動を取り上げ、戦後初期の日産における労使関係や人員体制の展開過程を検証し、日本的雇用慣行の淵源を示す。また、従来の研究で自明視されてきた男性本工主義という認識枠組みからの脱却を目指し、女性労働者の自動車生産の現場からの排除や非正規労働者(臨時工)の登場とその定着過程を検証することで、この時期がその後形成される日本的な人員体制の起点となっていることを明らかにする。
目次
序章 戦後初期労使関係に対する分析視座
第1部 戦後初期における労使関係の展開(日産重工業従業員組合の結成;経営協議会の設置と初期労使関係の変転;全自動車準備会の結成と運動方針の展開―産業復興への取り組みから「生産復興闘争」へ;生産復興運動と労使関係の動揺―1947年後半期を中心に;1948年の労働協約改定;生産復興闘争ぁら防衛闘争へ)
第2部 人員体制の転換と労使関係(戦後初期における人員体制の構築;ドッジ・ライン下の人員整理における女性の解雇;ドッジ・ライン下における先任権の日本への移植;臨時工の登場と組合規制―1949年の人員整理以前を中心に;人員整理後の臨時工活用の本格化とその処遇;全自日産分会の本工化闘争;転換嘱託の身分復元闘争)
終章 戦後初期労使関係とその後
著者等紹介
吉田誠[ヨシダマコト]
1964年香川県生まれ。現在、立命館大学産業社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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