出版社内容情報
川村 邦光[カワムラ クニミツ]
著・文・その他
内容説明
日露非戦論に感銘を受けて一九歳にして社会主義運動に身を投じ、多くの思想家と交流しながら共に活動を展開し、戦後まで続く人生を通して社会への対抗・批判をし続け思索を深めていった。波乱万丈の時代を駆け抜けた生き証人にして、敗北と挫折に満ちた社会主義思想家の一生を追う。
目次
第1章 青春―社会主義者への道(義侠心と社会主義;社会主義者への出立;社会主義者への道;日本社会党と『平民新聞』;赤旗事件から大逆事件へ;大逆事件と寒村;管野すがの遺稿「死出の道艸」;社会主義の歌)
第2章 朱夏―革命運動の途上にて(売文社と『近代思想』;大杉との共闘から訣別へ;寒村の文芸時代;ロシア革命への熱情とマルクス主義;日本社会主義同盟;日本共産党の創立;赤露行、革命ロシアへの密入国;第一次共産党事件と在外ビューロー活動;大杉栄・伊藤野枝の虐殺;第一次共産党の解体)
第3章 白秋―革命戦線の模索と挫折(幻の前衛党;堺・山川・寒村の散策とユートピア感;労農派の誕生;無産政党と労農派の行方;帝国主義戦争の時代へ;人民戦線事件から雌伏八年)
第4章 玄冬―社会主義への途上にて(敗戦のなかで;日本社会党と民主人民戦線の模索;社会党議員の寒村;社会主義政党結成へ向けて;社会主義労働党結成の挫折;老境へ至る寒村;寒村の六〇年安保闘争;新左翼のなかへ;反公害闘争への連帯;環堵蕭条うたた落寞たる人生の秋)
著者等紹介
川村邦光[カワムラクニミツ]
1950年福島県生まれ。1984年東北大学大学院実践哲学博士課程単位取得満期退学。天理大学文学部教授、大阪大学文学部教授などを経て、大阪大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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