出版社内容情報
農山村、漁村、そして島。 見落とされた常民の生活と歴史を探し求めた旅。
内容説明
宮本常一(一九〇七~八一)民俗学者、農村指導者。「歩く」「見る」「聞く」を重視し、日本全国をめぐり、フィールドワークをおこなった。生涯にわたり、土地と歴史に根ざした人々の暮らしや文化を「発見」し続け、膨大な生活誌を残した。名もなき常民の見る風景を眺め、暮らしを聞いて寄り添った、旅する学者の人生の歩みを追う。
目次
ふるさとの島
島の家族
島での少年時代
大阪で学び働く
尋常高等小学校着任
民俗学研究への道
アチックミューゼアムへ入所
大阪府嘱託の役割
新たな役職の勤め
山村・漁村・島へ
離島に活力をそそぐ
原稿執筆の日々
昭和四〇年代の活動
日本観光文化研究所
著者等紹介
須藤功[ストウイサオ]
1938年秋田県横手市生まれ。民俗学写真家。民俗学者の宮本常一に師事し、各地の日々の生活を写真で記録するとともに、生活史の調査研究を続ける。日本地名研究所より第8回「風土研究賞」を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
56
民俗学の巨人宮本常一の生涯を、死の直前まで書き続けられた日記や膨大な資料を基に、お弟子筋の著者が詳細に綴ったもの。日本の名も無い人々の生活を調査・研究することの宮本の見解を所々に挟みながら、宮本の人生そのものと言える膨大な旅の記録は、それだけで大冊を要するもので、その密度の濃さを実感する。宮本の仕事が近代日本の庶民の生活を記録することにおいて、この上ない役割を果たしたことを改めて思う。一方、自分のルーツにつながる民俗・文化が、現代に至り急速に消えかかろうとしている事態を目の当たりにして、思いは複雑である。2023/11/19
onepei
5
身近に接していた人物による評伝ということで、「旅する巨人」とはちがう視点。2022/07/03
-
- 和書
- かわいい動物のモール人形