出版社内容情報
2008年、国連専門機関である国際海事機関が、船舶事故調査の国際標準となるコードを新たに定め、わが国でもこれをうけて運輸安全委員会が設立されたが、船舶事故調査に関しては、海事関係者の間でも基本的な理解が欠落、制度に関しても多くの誤解が発生している状況にある。本書は、船舶事故調査に関し、歴史的な縦線と国際的な横線を軸に、わが国が置かれていた位置を明らかにすることで、運輸安全の一層の充実に資することをめざす。
目次
第1章 船舶事故調査の国際標準
第2章 19世紀先進諸国の船舶事故調査制度
第3章 海員審判制度と海難審判制度
第4章 海難審判の実績評価
第5章 海難審判制度の構造的問題
第6章 現代先進諸国の船舶事故調査制度
第7章 海難審判庁から運輸安全委員会へ
補論―最近の旅客船事故に当たって
著者等紹介
大須賀英郎[オオスガヒデオ]
現在、国際油濁補償基金監査委員会委員、日本海事センター参与。1978年東京大学経済学部卒業。2020年関西大学大学院社会安全学研究科後期博士課程修了。博士(学術)。1978年運輸省入省。港湾局、船員部、海上保安庁(総務部、警備救難部、海洋情報部)、高等海難審判庁、運輸安全委員会事務局、内閣官房、国際油濁補償基金事務局、国土交通省大臣官房、鉄道局、総合政策局等を経て、2013年退官。日本海事センター、東京地下鉄株式会社、航空保安協会に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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