出版社内容情報
中国思想を様々な角度からまるごと学べるテキスト。見開き二ページで一項目を解説するわかりやすい構成の好評シリーズ。重要な思想家、概念、文献などをしっかりおさえつつ、新たな視点として、中国思想が反映されている史蹟や芸術作品、中国思想を理解する上で重要な大事件・論争、さらに中国思想と相互に影響を与えあったインドや日本の思想にもふれる。中国思想の大きな輪郭を捉えつつ、トピックごとに学びを深めることができる必携の一冊。
目次
序 中国思想とは何か
第1部 中国思想史(春秋戦国時代;秦漢から隋唐時代;宋明清代)
第2部 中国思想の本質(思想史の重要概念;経書の成立;学びの諸相;天と人の間)
第3部 中国思想の展開(こころと体;史蹟に表れた思想)
第4部 大事件と論争に見る中国思想(古代;中世から近代)
第5部 中国思想の周辺(仏教と道教;日本漢学;西洋文明との交流)
終 中国思想と現代
著者等紹介
湯浅邦弘[ユアサクニヒロ]
1957年島根県生まれ。1985年大阪大学大学院文学研究科(中国哲学専攻)博士後期課程中退。1997年博士(文学、大阪大学)。現在、大阪大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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romance_holic
4
ドラマ長歌行で、主人公が道教の尼寺で道主に教えをうけるシーンがあり、道教に漠然と興味を持ちました。本文P172老荘思想と道教の成立という章で、経典のひとつに道を最高位に置き、無為自然を道と一体とみるという部分があるなどの紹介がありました。静室の掛け軸が無為だったこと、復讐にもえていた主人公が一度死に、どう生きるか道を模索する主人公に道主が言わんとしていたことを考えるよい材料になりました。本全体では、複数の先生が専門の分野を執筆され、有名思想家の紹介、思想史、歴史に影響した出来事等々、体系的な内容でした2022/04/21