出版社内容情報
「戦後」における道徳教育とは何か。道徳教育にとっての「戦後」とは何か。道徳の「教科化」は決して「平成」の時期における固有の課題ではなく、その起点は、1945年8月の敗戦と占領期の教育改革(戦後教育改革)にあったことは明らかである。これは、「教科化」だけの問題ではない。道徳教育が対峙した教育勅語、愛国心といった歴史的な課題は、やはり1945年8月が端緒となっている。ある意味では、これらの課題に何らかの結論を見いだした時に、道徳教育における「戦後」がようやく終わりを告げることになるといえる。
内容説明
「戦後」における道徳教育とは何か。道徳教育にとっての「戦後」とは何か。
目次
第1部 道徳の教科化をどう考えるか(戦後日本と道徳教育の展開;「特別の教科 道徳」の成立過程(1)―教育改革国民会議から教育再生会議まで
「特別の教科 道徳」の成立過程(2)―教育再生実行会議から学習指導要領の改訂まで
道徳教育の本質を「考え、議論し続ける」
「特別の教科 道徳」設置の意義と課題)
第2部 教育勅語をどう考えるか(近現代教育史のなかの教育勅語;教育勅語問題における「国会決議」の意義)
第3部 愛国心をどう考えるか(戦後日本と愛国心;戦後の道徳教育と国際理解教育)
著者等紹介
貝塚茂樹[カイズカシゲキ]
武蔵野大学教授、博士(教育学)。1963年茨城県生まれ。1993年筑波大学大学院博士課程教育学研究科単位取得退学。国立教育政策研究所主任研究官、武蔵野大学助教授等を経て現職。放送大学客員教授。日本道徳教育学会副会長・事務局長。文部科学省「道徳教育の充実に関する懇談会」委員、中央教育審議会専門委員などを歴任。専門分野:日本教育史、道徳教育論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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