出版社内容情報
本書は、科学主義と客観主義という誤った神話を通じて破壊された「意味」を再建せんと試みたものである。暗黙知理論を詩や芸術、そして神話、宗教の分野へと拡大し、マイケル・ポランニー哲学の奥深さ、幅広さを通観する、ポランニー最晩年の思想の集大成である。
(Michael Polanyi and Harry Prosch
内容説明
本書は、科学主義と客観主義という誤った神話を通じて破壊された「意味」を再建せんと試みたものである。暗黙知理論を詩や芸術、そして神話、宗教の分野へと拡大し、マイケル・ポランニー哲学の奥深さ、幅広さを通観する、ポランニー最晩年の思想の集大成である。
目次
思想の黄昏
個人的知
再構築
知覚から隠喩へ
芸術作品
芸術の妥当性
幻想芸術
神話の構造
神話における真実
宗教の受容
秩序
相互的権威
自由社会
著者等紹介
ポランニー,マイケル[ポランニー,マイケル] [Polanyi,Michael]
1891年、ブダペストに生まれる。ブダペスト大学で医学博士号・化学博士号を取得し、軍医等を経てベルリンのカイザー・ウイルヘルム研究所に入る。しかし、ユダヤ系であったために、1933年にドイツでナチスが政権を握ると、人種迫害政策を嫌ってイギリスに亡命。イギリスではマンチェスター大学の物理化学教授となるが、後に社会学や哲学に関心が移り、有名な「暗黙知」の概念などを提起して、その後の社会科学や哲学、教育学などに多大な影響を与えた。1976年、死去。経済史家としては著名なカール・ポランニーは兄で、ノーベル化学賞を受賞したジョン・ポランニーは息子、有名な陶芸デザイナーであるエヴァ・ザイゼルは姪と、一族に傑出した人物が多い。また、ポランニー自身も傑出した物理化学者であったが、教育者としても優れており、指導したユージン・ウィグナーやメルヴィン・カルヴィンはいずれもノーベル賞を受賞している
プロシュ,ハリー[プロシュ,ハリー] [Prosch,Harry]
1917年、アメリカ・インディアナ州に生まれる。郵便局員や陸軍軍曹等を経て、シカゴ大学で学位を取得、スキッドモア大学哲学教授となる。マイケル・ポランニーとは1968年から69年にかけて一緒にオックスフォード大学で研究しており、1970年にはシカゴ大学でマイケル・ポランニーの哲学について講じている。2005年、死去
飯原栄一[イイハラエイイチ]
大阪市立大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。社会経済学・経済思想史専攻
小島秀信[コジマヒデノブ]
同志社大学商学部准教授。社会経済学・社会哲学専攻。主要業績『伝統主義と文明社会―エドマンド・バークの政治経済哲学』(京都大学学術出版会、2016年、第五回吉野作造研究賞最優秀賞受賞)
山本慎平[ヤマモトシンペイ]
北星学園大学短期大学部専任講師。経済思想史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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