出版社内容情報
社会が大きく変容しているにもかかわらず、我々は近代以来の「理想の家族像」という固定観念、つまり近代家族イデオロギーに生き方を規制され、子ども虐待という弊害まで生みだした。そうした虐待のケースをグラウンデッド・セオリー・アプローチで分析し、発生のメカニズムを明らかにするとともに、個人の意味づけや家族の関係性など家族内部に目を向けることの重要性を説く。
内容説明
社会が大きく変容しているにもかかわらず、我々は近代以来の「理想の家族像」という固定観念、つまり近代家族イデオロギーに生き方を規制され、子ども虐待という弊害まで生みだした。そうした虐待のケースをグラウンデッド・セオリー・アプローチで分析し、発生のメカニズムを明らかにするとともに、個人の意味づけや家族の関係性など家族内部に目を向けることの重要性を説く。
目次
第1章 近代家族イデオロギーという呪縛
第2章 「母性的な母親」と「滅ぼそうとする母親」
第3章 近代家族イデオロギーによって急かされる「自立」―子どもにとっての安全基地の剥奪
第4章 母親役割と意味づけに関する調査―シンボリック相互作用論を手がかりに
第5章 子ども虐待の一因としての近代家族イデオロギー―児童虐待相談機関を訪れた母親たち
第6章 近代家族イデオロギーからの脱却
補章 もう1つの社会的養護―ニュージーランドの祖父母による孫の養育
著者等紹介
栗山直子[クリヤマナオコ]
1971年兵庫県生まれ。2017年関西学院大学大学院人間福祉研究科博士課程修了。博士(人間福祉、関西学院大学)。現在、追手門学院大学経済学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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