出版社内容情報
バ・モオ政府(ビルマ)の猛烈な抵抗、妥協する日本軍、無視される顧問団
日本は、一九四三年にビルマを「独立」させ、有力政治家のバ・モオに政府を担当させた。バ・モオたちは、ビルマの自主・自立を強硬に要求し、「カネ」「モノ」「ヒト」の各点で、日本軍の妥協を引き出していった。日本はビルマのあり方を、大東亜共栄圏における新規「独立」の先導モデルと考えており、この関係は他の地域にも援用されるはずだった。住民に対する抑圧、それを是正する動きをも視野に入れ、日本占領期のビルマを分析する。
内容説明
日本は、一九四三年にビルマを「独立」させ、有力政治家のバ・モオに政府を担当させた。バ・モオたちは、ビルマの自主・自立を強硬に要求し、「カネ」「モノ」「ヒト」の各点で、日本軍の妥協を引き出していった。日本はビルマのあり方を、大東亜共栄圏における新規「独立」の先導モデルと考えており、この関係は他の地域にも援用されるはずだった。住民に対する抑圧、それを是正する動きをも視野に入れ、日本占領期のビルマを分析する。
目次
第1部 日本軍とバ・モオ政府の政治的衝突(軍票の発行をめぐる攻防;敵国資産の移譲問題;バ・モオ政府の日本人顧問団;対米英開戦前後の日本のフィリピン「独立」構想;日本のビルマ政策―東条政権と河辺正三;バ・モオ政府と日本軍の葛藤―バ・モオ暗殺未遂事件の処理をめぐって)
第2部 ビルマ住民の戦争被害(日本舌領期の中部ビルマとシャン連合州の米不足;日本占領期のビルマにおける米不足再考―戦争末期の南シャン、カレンニー行政区を中心に;ビルマにおける日本軍の残虐行為について;ビルマ住民の空襲被害―死傷者数の解明に向けて)
著者等紹介
武島良成[タケシマヨシナリ]
富山県小矢部市生まれ。名古屋大学文学部史学科(国史学専門)卒業。名古屋大学大学院文学研究科(日本史学専門)単位取得退学。日本学術振興会特別研究員などを経て、京都教育大学准教授。博士(歴史学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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