早川一光の「こんなはずじゃなかった」―わらじ医者からの最期のメッセージ

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784623087860
  • NDC分類 490.4
  • Cコード C0036

出版社内容情報

「わらじ医者」として京都・西陣をくまなく歩き、同僚・住民とともに独自の地域医療を切り開いた早川一光。本書は、2018年6月に亡くなるまで約2年半の間続いた、京都新聞での好評連載を書籍化。長女による聞き書きを通して、「わらじ医者」が人生の最後に考えた、医療のあり方、老いとの向き合い方、人生論などを縦横に伝える。第? 部では、最期を看取った家族・娘の視点で、父・早川一光の療養生活・医者人生を振り返る。在宅医療の先駆者からのメッセージ、決定版。

[推薦のことば]
 二人で話すとき、いつも一光先生は静かで生真面目であった。講演での快活さとユーモアはなかった。ずっとそれが不思議だった。どっちが本当なのだ?! 
 本書は先生の最晩年の言葉と姿を、長女が赤裸々に紹介。陰もあれば陽もある。真面目だげどユーモアもある。強気もあれば弱気もある。医者の誇りと普通の老人としての戸惑い。それらを知って、私の謎は解けた。どちらもが一光先生なのだ。いっそう先生の言葉が心に沁みる。
高見国生「認知症の人と家族の会」顧問(前代表理事)

内容説明

「わらじ医者」として京都・西陣をくまなく歩き、同僚・住民とともに独自の地域医療を切り開いた早川一光。二〇一八年六月に亡くなるまで約二年半の間続いた、京都新聞での好評連載を書籍化。長女による聞き書きを通して、「わらじ医者」が人生の最後に考えた、医療のあり方、老いとの向き合い方、人生論などを縦横に伝える。第2部では、最期を看取った家族・娘の視点で、父・早川一光の療養生活・医者人生を振り返る。在宅医療の先駆者からのメッセージ、決定版。

目次

第1部 父のつぶやき「こんなはずじゃなかった」(医者から患者へ;父の「畳の上の養生」;医療・介護のあるべき姿;一緒に考えまひょ ほか)
第2部 父の背中(葬式、どうする?;仏壇の代わりに;樹木葬;初めての入院 ほか)

著者等紹介

早川さくら[ハヤカワサクラ]
フリーランスライター。2018年日本医学ジャーナリスト協会賞大賞、坂田記念ジャーナリズム賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Take@磨穿鉄靴

22
とある徳を積んだ禅僧は己の死について「いよいよその時が来たらおっかないと狼狽えるかもしれない」そんな事を素直に語っていた。そんな何ものにも囚われない正直な言葉、態度に感銘を受けた私だが早川氏からも同じようなマインドを感じた。氏は信念を持ち目指すべき医の道を邁進していた。しかしその結果についてタイトルのような感情を持った。その意味合いは途中で変わるのだけれども裏表の無い正直な人だと感じた。私の望む晩年はどのようなものか。まずは自分が自分に問う。その気付きを得た。★★★☆☆2024/04/05

あられ

12
京都のわらじ医者として有名だった早川一光先生。西陣などで70年以上、医療に従事されていたが、自分が患者になってはじめてわかったこと、老化するということ、そこで「こんなはずじゃなかった」と実感したいろいろ。誰しも老いてゆく、よかれと思っていろいろ手を差し伸べるが、ほんとうに患者のためなのか? どこまで治療を続けるか、家族と本人の思いなど。。。 どうするのがいいのか、むつかしい。2020/05/01

橘 由芽

8
40年近く前、私は早川先生の講演をきいたことがある。始まるやいなやマイク片手に舞台をせわしなくうごきまわり、京言葉の軽妙な話術で多くの心を鷲掴みにし、会場は笑いの渦に包まれた。圧倒的な面白さだったことを覚えている。西陣の市井の人々の医療に生涯を捧げた先生。ご冥福をお祈りいたします。2023/08/30

まーさ

3
新聞のエッセイにもなっていたということで、語りかけてくれるような感じがして、聞いているように読みました。 本当に思ってることって、周りがゆっくりじっくり聞いてあげないとなぁ、こちらからの声かけも大事とあらためて感じました。 ご家族の優しさにもジン・・ときました。2020/02/16

siva

2
94歳で亡くなった京都西陣のわらじ医者早川一光氏の新聞連載記事をまとめたもの。住民と一緒に地域医療を作り(ガマの油などの講演芸も)たくさんのお年寄りを看てきた氏も、老いを死を前にして当たり前だが怖かったり痛かったり寂しかったり。ユーモアあふれる人柄と最後の最後まで奢らず学ぼうとする姿勢に胸を打たれる。2021/06/30

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