出版社内容情報
歩きまわる研究者たちの実践。
研究者はフィールド調査での忘れられない出来事を研究対象としてどう問題化するのか。観光研究の多様なアプローチを追体験しよう。
観光における文化とは何だろうか。本書では、書き手が観光で体験したユニークなエピソードから、そこに潜む文化的背景まで解説していくテキストであり、観光文化を多角的に読み解くための方法論を楽しく学ぶことができる。さらに、各章末にブックガイドを掲載し、さらなる学習へと繋げることができ、観光文化論の初学者向けに最適の一冊である。
内容説明
歩きまわる研究者たちの実践。研究者はフィールド調査での忘れられない出来事を研究対象としてどう問題化するのか。観光研究の多様なアプローチを追体験しよう。
目次
観光と近代―まなざし・真正性・パフォーマンス
第1部 観光研究の視座(観光振興がもたらす不幸―マーケティング論から定義するDMOの意義;本物の観光資源はどこにあるのか―真正性から真摯さへ;舞台としての観光地―「小江戸川越」を想像する空間とパフォーマンス)
第2部 観光と地域(開発が変える地域―白川郷・竹富島のコミュニティ・ベースド・ツーリズム;農村民泊が直面しているもの―境界をまたぐ実践の良さと困難;文化遺産は誰のものなのか―台湾における日本統治時代の建築;リズムを消費する―K‐POPとソウルのトランスな観光空間)
第3部 観光と共同性(関係性としての地域開発―佐渡の集落に見る伝統・街並み・再帰性;観光の領域横断的な拡がり―中国ムスリムの宗教/観光実践 ;観光の政治性、そして人類学―チベット・ラサの観光空間から;観光客の違法ビジネスが作るグローバル市場―タメルにおける宝飾商売の事例)
第4部 観光とモビリティ(旅行会社のみせる「安心」―リスクの多様性と多元性;冒険としてのバックパッキング―「怖いもの見たさ」の根源を探る;社会運動のための旅、社会運動としての旅―サミット・プロテストとプロテスト・ツーリズム;不自由な境域観光―沖縄台湾間の移動と観光の変化)
著者等紹介
西川克之[ニシカワカツユキ]
1959年、北海道生まれ。北海道大学文学部卒業。北海道大学大学院文学研究科修了。修士(文学)。現在、北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院教授。専門は観光社会文化論、イギリス研究
岡本亮輔[オカモトリョウスケ]
1979年、東京都生まれ。立命館大学文学部卒業。筑波大学大学院人文社会科学研究科修了。博士(文学)。現在、北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院准教授。専門は観光社会学、宗教学
奈良雅史[ナラマサシ]
1982年、北海道生まれ。筑波大学第一学群人文学類卒業。筑波大学大学院人文社会科学研究科修了。博士(文学)。現在、北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院准教授を経て、国立民族学博物館准教授。専門は文化人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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