出版社内容情報
神道、大嘗祭、そして天皇とは… 神話を読み替える折口学の地平。折口信夫(釈迢空)(1887~1953) 民俗学者、国文学者。
独創的な国文学・民俗学・芸能史を展開し、歌人・詩人としても活躍した折口信夫。折口学とも呼ばれる世界はいかに打ち立てられたか。神道学者としての姿を軸に、「国家神道」の時代を生きた、その学問と生涯を描く。
はじめに
序 章 「神道学者」としての折口信夫
1 近代神道史の中の折口信夫
2 本書の方法と現在的な課題
第一章 「折口信夫」の誕生まで
1 大阪木津村から大和・飛鳥坐神社へ
2 國學院大學・神風会・柳田國男
第二章 「よりしろ」論と大正期の神道、神社界――「髯籠の話」「異訳国学ひとり案内」「現行諸神道の史的価値」
1 「髯籠の話」の深層へ
2 「国学・神道=国民道徳論」への批判
3 知られざる論考、「現行諸神道の史的価値」
断章1 弟子たちとの生活
第三章 神授の呪言・まれびと・ほかひびと――「国文学の発生」
1 「国文学の発生」と「神道史の研究」
2 「春の初めに来る神」は何を語ったのか
3 「まれびと」の視界
第四章 沖縄へ、奥三河へ――「琉球の宗教」「古代生活の研究」「山の霜月舞」
1 折口信夫、沖縄へ渡る
2 「山の霜月舞」の村へ
3 「大神楽」と鎮魂
4 奥三河と沖縄とを架橋するもの
第五章 「神道史の研究にも合致する事になつた」――「神道に現れた民族論理」
1 折口信夫の「神道史の研究」
2 現行「神道研究」への批判
3 「古代研究」からの神道史
4 呪言・みこともち・惟神
断章2 二つの大学の教師として
第六章 昭和三年、大嘗祭の現場から――「大嘗祭の本義」
1 「大嘗祭の本義」を読み直す
2 大嘗祭をめぐる神道家の言説
3 真床襲衾・天皇霊・まれびと神
第七章 折口信夫の「アジア・太平洋戦争」――「国学とは何か」「平田国学の伝統」「招魂の御儀を拝して」
1 昭和八年の「十人組徒党事件」
2 二・二六事件から「アラヒトガミ事件」へ
3 平田篤胤の再評価と「靖国神社」
第八章 神々の「敗北」を超えて――「神道の友人へ」「民族教より人類教へ」「道徳の発生
1 「神こゝに 敗れたまひぬ」
2 折口信夫と神社本庁
3 天子非即神論と「みこともち」
4 超越神、創造神を求めて
5 「神学的神話」と「宗教的自覚者」
断章3 食道楽
終 章 「もっとも苦しき たたかひに……」
参考・引用文献・資料
あとがき
折口信夫年譜
折口信夫引用著作索引
事項索引
人名索引
斎藤 英喜[サイトウ ヒデキ]
著・文・その他
内容説明
折口信夫(釈迢空)(一八八七~一九五三)民俗学者、国文学者。独創的な国文学・民俗学・芸能史を展開し、歌人・詩人としても活躍した折口信夫。折口学とも呼ばれる世界はいかに打ち立てられたか。神道学者としての姿を軸に、「国家神道」の時代を生きた、その学問と生涯を描く。
目次
「神道学者」としての折口信夫
「折口信夫」の誕生まで
「よりしろ」論と大正期の神道、神社界―「髯籠の話」「異訳国学ひとり案内」「現行諸神道の史的価値」
弟子たちとの生活
神授の呪言・まれびと・ほかひびと―「国文学の発生」
沖縄へ、奥三河へ―「琉球の宗教」「古代生活の研究」「山の霜月舞」
「神道史の研究にも合致する事になつた」―「神道に現れた民族論理」
二つの大学の教師として
昭和三年、大嘗祭の現場から―「大嘗祭の本義」
折口信夫の「アジア・太平洋戦争」―「国学とは何か」「平田国学の伝統」「招魂の御儀を拝して」
神々の「敗北」を超えて―「神道の友人へ」「民族教より人類教へ」「道徳の発生」
食道楽
「もっとも苦しき、たたかひに…」
著者等紹介
斎藤英喜[サイトウヒデキ]
1955年、東京都生まれ。1990年、日本大学大学院文学研究科博士課程満期退学。椙山女学園大学短期大学部助教授、佛教大学文学部教授などを経て、佛教大学歴史学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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