出版社内容情報
いったいなにを問うてきたのだろうか 広範な文献渉猟によって歴史的背景を知り、その問題意識を理解するための手がかりを探る。科学哲学は科学と離れて独自の問題意識を育ててきた。しかし、その問題意識を科学者に説明するには苦労することもある。どうしてなのだろうか。
本書では、現在とつながるような研究があらわれる1830年ごろから、ウィーン学団の結成が宣言されて科学哲学が学術分野として成立する1929年までの100年間におよぶ科学哲学の道のりをたどることで、この問いに答える手がかりを考えてゆく。
序 章 科学哲学の来た道
第1章 帰納と仮説をめぐる論争
1 ジョン・ハーシェル
2 ウィリアム・ヒューウェル
3 ジョン・スチュアート・ミル
第2章 「サイエンティスト」の起源
1 「サイエンス」と「サイエンティスト」
2 「サイエンティスト」のその後
第3章 19世紀のクリティカルシンキング
1 19世紀までのクリティカルシンキング
2 ウェイトリーとミル
第4章 実証主義の成立
1 観察可能な対象に科学のスコープを限る思想
2 「実証主義」という言葉の起源
第5章 19世紀末から20世紀初頭の科学哲学
1 ドイツ語圏における科学哲学の展開
2 社会科学の哲学のおこり
3 英米の科学哲学
4 フランスの科学哲学
第6章 論理実証主義へと続く道
1 ウィーン学団につながるさまざまな道
2 哲学内部の運動としての科学哲学
注
あとがき
科学哲学関連年表
参照文献
人名・事項索引
伊勢田 哲治[イセダ テツジ]
著・文・その他
内容説明
科学哲学は科学と離れて独自の問題意識を育ててきた。しかし、その問題意識を科学者に説明するには苦労することもある。どうしてなのだろうか。本書では、現在とつながるような研究があらわれる一八三〇年ごろから、ウィーン学団の結成が宣言されて科学哲学が学術分野として成立する一九二九年までの百年間におよぶ科学哲学の道のりをたどることで、この問いに答える手がかりを考えてゆく。
目次
序章 科学哲学の来た道
第1章 帰納と仮説をめぐる論争
第2章 「サイエンティスト」の起源
第3章 一九世紀のクリティカルシンキング
第4章 実証主義の成立
第5章 一九世紀末から二〇世紀初頭の科学哲学
第6章 論理実証主義へと続く道
著者等紹介
伊勢田哲治[イセダテツジ]
1968年福岡県生まれ。1999年京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。2001年Ph.D.(University of Maryland)。名古屋大学情報文化学部講師・助教授、名古屋大学大学院情報科学研究科助教授・准教授を経て、京都大学大学院文学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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