出版社内容情報
他業種との比較分析を通じて、障害者福祉サービス従事者のホスピタリティ意識とその形成プロセスを探る他業種との比較分析を通じて、障害者福祉サービス従事者のホスピタリティ意識とその形成プロセスを探る。はじめに、ホスピタリティの定義を多角的に検討し、障害者福祉サービスにおけるその独自性を考察。個人の意識と組織の使命とのつながりを明確にしながら、ホスピタリティ意識の向上を実現する組織のあり方を問う。また、津久井やまゆり園事件などを取り上げ、その低下・喪失がもたらす支援現場の危機を具体的に論じる。
はじめに
序 章 ホスピタリティ意識の向上にむけて
1 研究の背景
2 本書の意義
3 本書の構成と概要
第?部 障害者福祉サービス従事者におけるホスピタリティとは何か
第1章 ホスピタリティの定義とこれまでの議論
1 付加価値としてのホスピタリティ
2 社会福祉従事者の倫理と人材確保の困難さ
3 先行研究
第2章 現象学から考えるホスピタリティ
1 フッサールの現象学と社会福祉サービス
2 現象学的還元がホスピタリティ意識にもたらすもの
3 ホスピタリティの実存的支援のプロセス
第3章 第三者委員会とホスピタリティ
1 苦情をめぐって
2 第三者委員の概要
3 ホスピタリティが導く共創性の構築
第?部 ホスピタリティの向上と個人・組織のあり方
第4章 ドラッカー理論と社会福祉サービス
1 社会福祉はサービスなのか?
2 ソーシャルワーカーの倫理綱領と社会福祉サービス従事者の意識
3 組織マネジメントの重要性
第5章 障害者の脱施設化と福祉サービス従事者が抱える課題
1 脱施設化における日本の特異性
2 脱施設化と当事者・従事者をめぐる論点
3 当事者・従事者支援とホスピタリティ意識の向上
第6章 対話―葛藤―ゆらぎ―使命の再認識と共創的関係の構築
1 対話―葛藤―ゆらぎ―使命の再認識のプロセス
2 「支援を必要とする人々」への理解と応答
3 アポリアから考える葛藤と使命
4 無限の懸隔を埋める不可能な努力が意味すること
第?部 ホスピタリティ意識の特性と形成――他業種との比較分析
第7章 障害者福祉サービス従事者のホスピタリティ意識の特性比較調査
1 調査の目的と方法
2 分析結果
3 業種間比較によるホスピタリティ意識の多角的研究
第8章 知的障害者福祉サービス従事者のホスピタリティ意識の形成要素とプロセス調査
1 調査の目的と方法
2 分析結果
3 同一施設内従事者・入職当初との比較研究
第9章 ホスピタリティ意識をめぐる総合的考察
1 障害者福祉サービスにおけるホスピタリティの定義の提案
2 ホスピタリティ意識の形成と行動の選択プロセス
3 ホスピタリティ意識の低下を防ぐために
4 障害者福祉サービスをホスピタリティの視点から考察する意義
第10章 津久井やまゆり園事件からの示唆
1 事件の概要
2 ホスピタリティから考える事件の深刻さ
3 他の事件に通底する問題
4 緊急性と重大性を併せ持つ課題
おわりに
引用・参照文献
初出一覧
資料1 「ホスピタリティ意識に関する調査」調査票
資料2 「障害者福祉サービス従事者のホスピタリティ意識形成に関するインタビュー調査」第一次インタビュー インタビューガイド
資料3 「障害者福祉サービス従事者のホスピタリティ意識形成に関するインタビュー調査」第二次インタビュー インタビューガイド
資料4 「障害者福祉サービス従事者のホスピタリティ意識形成に関するインタビュー調査」インタビューイ4名の事例
索引
星野 晴彦[ホシノ ハルヒコ]
著・文・その他
内容説明
ホスピタリティ意識の向上を実現する組織のあり方とは。その欠如がもたらす支援現場の危機とは。他業種との比較分析を通じて、障害者福祉サービス従事者のホスピタリティ意識とその形成プロセスを探る。
目次
ホスピタリティ意識の向上にむけて
第1部 障害者福祉サービス従事者におけるホスピタリティとは何か(ホスピタリティの定義とこれまでの議論;現象学から考えるホスピタリティ;第三者委員会とホスピタリティ)
第2部 ホスピタリティの向上と個人・組織のあり方(ドラッカー理論と社会福祉サービス;障害者の脱施設化と福祉サービス従事者が抱える課題;対話‐葛藤‐ゆらぎ‐使命の再認識と共創的関係の構築)
第3部 ホスピタリティ意識の特性と形成―他業種との比較分析(障害者福祉サービス従事者のホスピタリティ意識の特性比較調査;知的障害者福祉サービス従事者のホスピタリティ意識の形成要素とプロセス調査;ホスピタリティ意識をめぐる総合的考察;津久井やまゆり園事件からの示唆)
著者等紹介
星野晴彦[ホシノハルヒコ]
1965年生まれ。1988年上智大学文学部社会福祉学科卒業。1997年上智大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程後期単位取得退学。2018年国際医療福祉大学院医療福祉研究科医療福祉ジャーナリズム博士号取得。横浜市福祉職、上智社会福祉専門学校講師などを経て、文教大学人間科学部人間科学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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