MINERVA社会福祉叢書<br> 現代社会における「福祉」の存在意義を問う―政策と現場をつなぐ取り組み

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MINERVA社会福祉叢書
現代社会における「福祉」の存在意義を問う―政策と現場をつなぐ取り組み

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  • サイズ A5判/ページ数 281p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623083756
  • NDC分類 369.04
  • Cコード C3336

出版社内容情報

地域共生社会とどう向き合うか。政策の批判的検討と専門職養成・実践現場の事例を基に、「福祉」の「いま」を分析。人口減少、貧困/格差の拡大等、現在の日本社会には、大きな課題が多数存在している。その背景や構造を明らかにした上で、制度統合、多職種連携、市民参画等を事例に、「社会福祉政策」と「福祉現場」が乖離している現状を分析したのが本書である。 
「社会福祉政策」と「福祉現場」の乖離を解消するための方策と、現代社会において求められる「福祉」について考察するとともに、政策と現場のつながりを重視したソーシャルワーカー養成のあり方についても検討した一冊。

まえがき

序 章 現代福祉の諸相――今、問われている「福祉」の存在意義(村井龍治)
 1 現代社会の福祉問題
 2 日本における社会事業教育の始まり
 3 戦後の福祉専門職養成の歴史的系譜
 4 多様化・複雑化する福祉問題に対応できる専門職養成への挑戦


 第?部 現代社会の諸相と社会福祉政策の行方
  
第1章 社会構造の変化に社会福祉政策は対応できるのか――「『我が事・丸ごと』地域共生社会」をめぐる動向から(長上深雪)
 1 地域格差を伴った少子高齢化と人口減少社会――社会構造の変化
 2 貧困の拡大による国民生活の基盤の脆弱化――生活不安・困難の深まり
 3 社会的に放置された貧困問題
 4 「『我が事・丸ごと』地域共生社会」の本質
 5 地域住民の「主体性」と「責務」――「地域包括ケア強化法」の真意
 6 「地域共生社会」政策に至るまでの社会福祉政策
 7 「地域共生社会」政策をめぐるせめぎ合い
  
第2章 自立支援による生活保護制度の変容――個人化される貧困問題(砂脇 恵)
 1 生活保護制度における自立
 2 労働能力者の生活保護への包摂と自立支援
 3 「貧困問題」は「個人の問題」?――自立支援策の問題性
  
第3章 介護保険制度と障害福祉サービス制度統合の問題――高齢障害者のサービス利用の事例から(?松智画)
 1 介護保険制度改定における統合の検討
 2 障害者自立支援法創設以降の統合の検討
 3 統合は今後どうなるのか
 4 改定を繰り返す介護保険制度との統合
  
第4章 大規模災害における地域福祉の役割――福島県・原子力災害による避難住民支援から(筒井のり子)
 1 災害と地域福祉の視点
 2 東日本大震災と原子力発電所事故による被災状況
 3 双葉郡の町村社協による地域福祉ビジョンの策定
 4 災間期における地域福祉の課題
  
第5章 「市民による社会貢献」と社会的企業――自発的社会福祉の先駆性の発揮に向けて(川中大輔)
 1 苦悶する社会福祉の先端――ポスト工業化と社会的排除
 2 求められる「市民による社会貢献」の事業化
 3 社会的企業としての発展方向
 4 社会的企業による変革の波及
 5 「出現する未来」から求められる備え――緩やかに進行する危機の中で


 第?部 現代社会に求められるソーシャルワーカーの養成と支援
  
第6章 幅広い実践力を持つ支援者の育成と多職種連携――包括的支援に対応するソーシャルワーカーの養成(山田 容)
 1 包括的支援と多職種連携
 2 コンピテンシーの概要
 3 コンピテンシーの再検討
 4 多職種連携時代のソーシャルワーカーの養成
  
第7章 レジデンシャルワークの専門性――ケアワークからの考察(土田美世子)
 1 生活型福祉施設の役割と機能の経過
 2 ケアによる他者の支援
 3 生活型施設における利用者支援
 4 生活型施設におけるソーシャルワークとケアワーク
 5 ケアワークの類型
 6 レジデンシャル・ソーシャルワークの成立に向けて
  
第8章 ソーシャルワーカーを支えるための支援――卒後教育における大学の役割(荒田 寛)
 1 スタートラインに立つ卒業生
 2 卒後研修としての「龍谷大学PSW研究会」の開催
 3 社会福祉の現場における新人ソーシャルワーカーの課題
 4 ソーシャルワーカーに期待する実践力
 5 大学の教育と卒後教育
 6 専門職を支えるネットワークの体系化に向けて
 7 社会福祉の現場から学ぶ


 第?部 社会福祉課題を越えるための取り組み――実践現場からの報告
  
第9章 地域包括支援センター社会福祉士によるソーシャルワーク実践――実践・政策・専門性の視点から(吉岡祐紀)
 1 ソーシャルワーク実践の3つの困難性
 2 地域ネットワークを活かしたソーシャルワーク実践
 3 地域包括支援センターに求められる役割の変化――政策の視点から
 4 チームアプローチにおける社会福祉士の位置づけ
 5 ソーシャルワーク実践力向上のための課題整理――ヒアリング調査を通して
 6 立体的なソーシャルワーク実践の可能性
 7 ゆらぎながら前を向く姿勢の重要性

第10章 地域における成年後見・権利擁護支援システムの構築(桐高とよみ)
 1 ソーシャルワークと権利擁護支援
 2 地域の権利擁護支援における相談機関の役割――甲賀・湖南成年後見センターぱんじーの事例から
 3 甲賀・湖南成年後見センターぱんじーの実践
 4 利用者本人の生活を中心に置いた支援体制の構築――相談事業からみる権利擁護支援の課題
 5 地域共生社会と権利擁護支援――成年後見制度利用促進法による地域連携ネットワーク
 6 社会福祉士が権利擁護支援に関わる意義
  
第11章 障害者・家族が自分で人生を切り開くための相談活動――社会福祉専門職が持つエンパワメントの視点が生み出すもの(坂本 彩)
 1 自分が価値を置く人生を送る
 2 「家族依存」を軸にした社会の仕組みの中で
 3 自分でも気がついていなかった「願い」
 4 実践者の自己形成をも創り出す
 5 生存権保障に深く関わる社会福祉実践が作り出す社会

第12章 「生活困窮者支援」に社会福祉協議会が取り組む意義(山口浩次)
 1 経済的困窮・社会的孤立に関する相談援助の増加――「生活困窮者支援」に取り組む背景
 2 多様な社会資源と連携した生活困窮者自立支援事業
 3 「三方よし」の生活困窮者自立支援事業――利用者・地域・行政・社協の視点から
 4 社会福祉協議会における専門職の役割
  
終 章 問われる「福祉」の存在意義と専門職教育――政策と現場をつなぐ大学の役割(筒井のり子)
 1 なぜ、今、「福祉」の存在意義を問わねばならないのか?
 2 本書における13の問題提起
 3 政策と現場をつなぐ――龍谷大学の取り組み



あとがき
索  引

村井 龍治[ムライ リュウジ]
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長上 深雪[オサカミ ミユキ]
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筒井 のり子[ツツイ ノリコ]
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内容説明

人口減少、貧困・格差の拡大等、現在の日本社会には、大きな課題が多数存在している。その背景や構造を明らかにした上で、制度統合、多職種連携、市民参画等を事例に、「社会福祉政策」と「福祉現場」が乖離している現状を分析したのが本書である。「社会福祉政策」と「福祉現場」の乖離を解消するための方策と、現代社会において求められる「福祉」について考察するとともに、政策と現場のつながりを重視したソーシャルワーカー養成のあり方についても検討した一冊。

目次

現代福祉の諸相―今、問われている「福祉」の存在意義
第1部 現代社会の諸相と社会福祉政策の行方(社会構造の変化に社会福祉政策は対応できるのか―「『我が事・丸ごと』地域共生社会」をめぐる動向から;自立支援による生活保護制度の変容―個人化される貧困問題;介護保険制度と障害福祉サービス制度統合の問題―高齢障害者のサービス利用の事例から;大規模災害における地域福祉の役割―福島県・原子力災害による避難住民支援から;「市民による社会貢献」と社会的企業―自発的社会福祉の先駆性の発揮に向けて)
第2部 現代社会に求められるソーシャルワーカーの養成と支援(幅広い実践力を持つ支援者の育成と多職種連携―包括的支援に対応するソーシャルワーカーの養成;レジデンシャルワークの専門性―ケアワークからの考察;ソーシャルワーカーを支えるための支援―卒後教育における大学の役割)
第3部 社会福祉課題を越えるための取り組み―実践現場からの報告(地域包括支援センター社会福祉士によるソーシャルワーク実践―実践・政策・専門性の視点から;地域における成年後見・権利擁護支援システムの構築;障害者・家族が自分で人生を切り開くための相談活動―社会福祉専門職が持つエンパワメントの視点が生み出すもの;「生活困窮者支援」に社会福祉協議会が取り組む意義)
問われる「福祉」の存在意義と専門職教育―政策と現場をつなぐ大学の役割

著者等紹介

村井龍治[ムライリュウジ]
1952年生。1981年龍谷大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、龍谷大学社会学部教授

長上深雪[オサカミミユキ]
1956年生。1987年龍谷大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得。現在、龍谷大学社会学部教授

筒井のり子[ツツイノリコ]
1958年生。1983年関西学院大学大学院社会学研究科博士課程前期課程修了。現在、龍谷大学社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。