出版社内容情報
国内外で注目を集める「青少年の性行動全国調査」をもとに、性に関する行動や意識の変化・要因を実証分析によって示す大規模調査から見えてくる40年間の実態と変容
貴重な調査研究として国内外で注目を集める「青少年の性行動全国調査」をもとに、性に関する行動や意識の変化・要因を実証分析によって明らかにする。
はしがき
序 章 「青少年の性行動全国調査」の歴史(林 雄亮)
1 「青少年の性行動全国調査」の始まりとその目的
2 第2回調査から第4回調査の概要と特徴
3 第5回調査から第7回調査の概要と特徴
4 第8回調査の経過について
第?部 性行動の実態とメカニズム
第1章 青少年の性行動・性意識の趨勢(林 雄亮)
1 「青少年の性」の変化をとらえる
2 主要な性的経験の趨勢
3 世代による性行動の違い
4 40年間の変化が示すもの
第2章 青少年をとりまく家庭内・家庭外の環境とデート経験(苫米地なつ帆)
1 日常生活におけるデートの位置付け
2 デートの機能と生活環境
3 デート経験のタイミングと規定要因
4 デート経験と性に関する意識
5 環境や世代によって異なるデート経験
6 デート経験によって異なる性イメージ
第3章 青少年の性行動と家庭環境――性交経験の有無とタイミングに着目して(林 雄亮)
1 性行動を促進・抑制する要因と社会の評価
2 データの特徴とイベントヒストリー分析
3 初交イベントに対する家庭環境の影響
4 青少年の性における家庭の役割
第4章 初交時の避妊の状況とパートナーの影響――「同い年」の増加と勢力関係(俣野美咲)
1 避妊の実行率の上昇とパートナー関係の変化
2 避妊の実行に影響をおよぼす要因
3 避妊の実行に対するパートナーの影響
4 求められる学校現場での性教育
第?部 性に対する態度とその変容
第5章 性に対する否定的イメージの増加とその背景(針原素子)
1 性に対するイメージとは
2 否定的イメージの増大
3 性交経験の有無と性に対するイメージの変化
4 性に対するイメージの規定要因
5 性に対するイメージの変化をもたらしたのは何か
6 性交経験がある人の性に対するイメージ
7 性情報への接触の減少と性に対する淡泊な態度
第6章 「性的なことへの関心」の意味とその変容――性に対する意識・行動との関連について(俣野美咲・林 雄亮)
1 「性的なことへの関心」とは何を意味するのか
2 性に関するイメージ・態度・行動からみた若者の分化
3 変わる「性的なことへの関心」の意味
4 青少年の性の心理的側面
第7章 性や恋愛に消極的な若者――その内実と友人関係の影響(土田陽子)
1 若者の「草食化」への注目
2 性や恋愛に消極的な若者は増えたのか
3 恋人がいない人の恋愛意欲と友人関係
4 性や恋愛に消極的な若者の何が変化したのか
第8章 21世紀における親密性の変容――「リスク」としての性行動(片瀬一男)
1 セクシュアリティの変容
2 「草食化」をめぐる2つの仮説
3 「平等化仮説」と「リスク化仮説」
4 リスクと性行動
5 「新しいリスク」としての性感染症
第?部 性についてのリテラシーと性教育
第9章 青少年の性被害経験は増えているのか――見知らぬ人・身近な人からの暴力(石川由香里)
1 性被害についての社会的認知の高まり
2 「青少年の性行動全国調査」における性被害項目の導入
3 減少する青少年の性被害
4 言葉被害と強要被害の背景と影響
5 デートDVについて
6 性被害の背景と防止策
第10章 性について知りたいこととその時代変化(苫米地なつ帆)
1 性情報へのアクセスと性について知りたいこと
2 性教育の変遷と課題
3 性について知りたいことの多寡とその内容
4 「知りたいことはない」のはどのような青少年か
5 学校差・ジェンダー差とその変化
6 知りたいことを取り入れた性教育の展開可能性
第11章 青年期のジェンダーとセクシュアリティ形成――ヘテロノーマティビティへの方向付け(石川由香里)
1 セクシュアル・マイノリティをめぐって
2 質的研究は何を明らかにしてきたか
3 青年期におけるヘテロノーマティビティの形成
4 ホモフォビアとセクシュアリティの発達
5 同性への性指向
6 性の公正性に向けて
索 引
林 雄亮[ハヤシ ユウスケ]
編集
内容説明
大規模調査から見えてくる40年間の実態と変容。貴重な調査研究として国内外で注目を集める「青少年の性行動全国調査」をもとに、性に関する行動や意識の変化・要因を実証分析によって明らかにする。
目次
「青少年の性行動全国調査」の歴史
第1部 性行動の実態とメカニズム(青少年の性行動・性意識の趨勢;青少年をとりまく家庭内・家庭外の環境とデート経験;青少年の性行動と家庭環境―性交経験の有無とタイミングに着目して;初交時の避妊の状況とパートナーの影響―「同い年」の増加と勢力関係)
第2部 性に対する態度とその変容(性に対する否定的イメージの増加とその背景;「性的なことへの関心」の意味とその変容―性に対する意識・行動との関連について;性や恋愛に消極的な若者―その内実と友人関係の影響;21世紀における親密性の変容―「リスク」としての性行動)
第3部 性についてのリテラシーと性教育(青少年の性被害経験は増えているのか―見知らぬ人・身近な人からの暴力;性について知りたいこととその時代変化;青年期のジェンダーとセクシュアリティ形成―ヘテロノーマティビティへの方向付け)
著者等紹介
林雄亮[ハヤシユウスケ]
1980年北海道生まれ。2009年東北大学大学院文学研究科人間科学専攻行動科学専攻分野博士後期3年の課程修了。博士(文学)。武蔵大学社会学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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