出版社内容情報
定番の古典から 『戦国策』『列女伝』『菜根譚』『呻吟語』まで。 「中国の古典50選」・コラム・年表も付いた充実の概説書。代表的な中国の古典を最新の研究成果も踏まえて概説する。今では実見する機会が少なくなってきた写本・版本の図版を大きく掲載するとともに、各章に「名文読解」の節を設け、原典にも親しみながら学べるよう工夫された入門書。「中国の古典五〇選」では多種多様な中国古典をコンパクトに紹介する。好評の『概説中国思想史』『名言で読み解く中国の思想家』『テーマで読み解く中国の文化』に続く第四弾。
はしがき――中国古典への招待
序 章 文字と文献の歴史(湯浅邦弘)
第?部 古典の精華
第一章 『論語』――孔子とその弟子たちとの名言集(矢羽野隆男)
1 『論語』の成立と展開
2 孔子の生涯とその弟子たち
3 孔子の思想とその名言
4 名文読解
第二章 『尚書』――古聖王の伝承(中村未来)
1 『尚書』の構成と内容
2 『尚書』の変遷と伝播
3 時を超えた『尚書』テキスト
4 名文読解
第三章 『左伝』――春秋諸国の盛衰を記す(湯城吉信)
1 『春秋』とは何か、『左伝』とは何か
2 『春秋』『左伝』の歴史・研究史
3 『左伝』の内容
4 名文読解
第四章 『礼記』――礼学の集大成(矢羽野隆男)
1 礼に関する三つの経典「三礼」
2 礼の思想と『礼記』の編纂と
3 『礼記』諸篇*とその名言
4 名文読解
第五章 『孝経』――親孝行の極意とは(佐野大介)
1 『孝経』の構成と内容
2 伝来と日本からの逆輸入
3 儒教の孝思想
4 名文読解
▼コラム 親孝行と刑罰
第?部 諸子百家の世界
第六章 『老子』――「道」と「無為自然」の境地(藤居岳人)
1 老子と『老子』の書と
2 『老子』の思想
3 道家の『老子』とその後と
4 名文読解
▼コラム 道家思想とタオイズムと
第七章 『孫子』――東洋兵学の最高峰(椛島雅弘)
1 『孫子』の成立とその背景
2 『孫子』の構成・内容
3 『孫子』の受容・評価
4 名文読解
▼コラム 二つの『孫子』からみる古典の条件
第八章 『墨子』――兼愛・非攻を説く異色の書(池田光子)
1 墨家の誕生
2 テキストとしての『墨子』
3 墨家の思想
4 名文読解
▼コラム 「科聖」墨子
第九章 『韓非子』――法治理論の集大成(中村未来)
1 『韓非子』という書物
2 『韓非子』に見える統治論
3 法治の実態と後世に残る『韓非子』の言葉
4 名文読解
第?部 歴史と故事を伝える
第十章 『呂氏春秋』――諸子百家の集大成(清水洋子)
1 呂不韋と『呂氏春秋』
2 『呂氏春秋』の世界
3 後世における『呂氏春秋』
4 名文読解
第十一章 『戦国策』――故事成語の宝庫(草野友子)
1 縦横家の活動――蘇秦と張儀
2 『戦国策』の編纂と展開
3 故事成語と『戦国策』――時代を生き抜く智恵
4 名文読解
第十二章 『列女伝』――理想の女性像(佐野大介)
1 劉向の『列女伝』執筆
2 理想の女性像
3 日中における後続の女訓書
4 名文読解
▼コラム 我が子より大切なもの
第十三章 『十八史略』――中国史のダイジェスト(草野友子)
1 中国の正史と『十八史略』
2 『十八史略』の内容とその特徴
3 日本での受容
4 名文読解
第?部 古典籍の展開
第十四章 『貞観政要』――唐太宗の帝王学(湯浅邦弘)
1 「貞観の治」と『貞観政要』の成立
2 帝王学の白眉
3 伝来と評価
4 名文読解
第十五章 『朱子語類』――朱熹の教え(久米裕子)
1 朱熹と朱子学
2 『朱子語類』の魅力と危うさ
3 日本における『朱子語類』の受容
4 名文読解
第十六章 『家礼』――儒教を大衆化した冠婚葬祭マニュアル(佐藤由隆)
1 『家礼』が作られた経緯
2 『家礼』の構成と「家礼図」
3 実践マニュアルとしての『家礼』
4 名文読解
第十七章 『菜根譚』――処世訓の最高傑作(湯浅邦弘)
1 洪自誠と『菜根譚』
2 構成と思想
3 『菜根譚』の伝来と日本での評価
4 名文読解
第十八章 『呻吟語』――乱世に向けた呻吟の声(湯浅邦弘)
1 明末が生んだ処世訓
2 著者呂新吾の経歴と明代の思想
3 構成と伝来
4 名文読解
第?部 中国の古典五〇選(滝野邦雄・杉山一也)
『晏子春秋』『淮南子』『永楽大典』『管子』『韓詩外伝』『顔氏家訓』『漢書』『儀礼』
『孔子家語』『公孫竜子』『黄帝内経』『国語』『呉子』『西遊記』『三国志』
『三国志演義』『三十六計』『三略』『爾雅』『史記』『詩経』『資治通鑑』『周易』
『周礼』『荀子』『春秋公羊伝』『春秋穀梁伝』『春秋繁露』『商君書』『水滸伝』
『説苑』『世説新語』『説文解字』『荘子』『楚辞』『大学』『中庸』『伝習録』
『二程全書』『風俗通義』『抱朴子』『本草綱目』『蒙求』『孟子』『文選』
『李衛公問対』『六韜』『列子』『列仙伝』『論衡』
終 章 現代中国で「中国古典」はどう読まれているか(白 雨田)
あとがき
中国古典関係略年表
人名・事項索引
湯浅 邦弘[ユアサ クニヒロ]
編集
内容説明
代表的な中国の古典を最新の研究成果も踏まえて概説する。今では実現する機会が少なくなってきた写本・版本の図版を大きく掲載するとともに、各章に「名文読解」の節を設け、原典にも親しみながら学べるよう工夫された入門書。「中国の古典五〇選」では多種多様な中国古典をコンパクトに紹介する。好評の『概説中国思想史』『名言で読み解く中国の思想家』『テーマで読み解く中国の文化』に続く第四弾。
目次
文字と文献の歴史
第1部 古典の精華
第2部 諸子百家の世界
第3部 歴史と故事を伝える
第4部 古典籍の展開
第5部 中国の古典五〇選
現代中国で「中国古典」はどう読まれているか
著者等紹介
湯浅邦弘[ユアサクニヒロ]
1957年島根県生まれ。1985年大阪大学大学院文学研究科(中国哲学専攻)博士後期課程中退。1997年博士(文学、大阪大学)。大阪大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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