ミネルヴァ日本評伝選<br> 夏目漱石―人間は電車ぢやありませんから

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ミネルヴァ日本評伝選
夏目漱石―人間は電車ぢやありませんから

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  • サイズ B6判/ページ数 377,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784623078936
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0323

出版社内容情報

近代日本文学に燦然と輝く軌跡を残し、「日本人の先生」とも称される漱石。その思考を照らし、人間の〈内的〉な部分を見通す評伝『吾輩は猫である』『坊ちゃん』『草枕』と近代日本文学に燦然と輝く軌跡を残し、「日本人の先生」とも称される漱石。本書は、書き残されたあらゆる文章と着実な証拠のみにもとづいて、漱石の思考内容とその推移を照らし、漱石その人の〈内的〉な部分を見通す評伝である。

序 章 日本人の先生



第一章 七人の親たち

 1 夜店にさらされる赤ん坊

 2 乱暴な坊っちゃん

 3 ダブルバインド・ゲーム

 4 殴打しあう父母

 5 美しい母娘

 6 実父に愛想をつかす

 7 母はすべて「夢である」



第二章 “Be studious”(勉強するんだぞ)

 1 金之助武勇伝

 2 武士に二言なし

 3 塩原の殿様

 4 好んで漢籍を学びたり

 5 漢詩を見る、南画を読む

 6 迂路して大学予備門へ

 7 長兄との永別

 8 美しい囮

 9 落第から首席へ



第三章 文科大学の偉物「狂にくみせん」

 1 居移気説

 2 生徒にして私塾教師

 3 「真性変物」米山保三郎

 4 子規、絶倒す

 5 奇人マードックに食らいつく

 6 「F+f」の萌芽とスペンサー

 7 心といふ正体の知れぬ奴



第四章 たゞ一本の錐さへあれば

 1 嫂の死を句にする

 2 善悪二性共に天賦なり

 3 「送籍」と「催眠術」の文藻

 4 大学院生にして嘱託教員

 5 「何かしなければならん」と焦る

 6 円覚寺参禅と記者志望の挫折



第五章 松山・熊本の俳人教師

 1 松山の中学教師となる

 2 俳人「愚陀仏」デビュー

 3 結婚して熊本へ

 4 剣呑なる「人生」

 5 『トリストラム・シャンデー』

 6 寺田寅彦に俳句を説く

 7 『草枕』の女との交情、鏡子入水



第六章 ロンドンで世界を構想する

 1 俳句の進境と東西比較詩論

 2 英国留学

 3 「自己本位」へのコペルニクス的転回

 4 池田菊苗との対話から『ノート』の構想へ

 5 『ノート』の哲学――開化ハsuggestionナリ

 6 夏目、精神に異状あり

 7 「気狂になつて帰つた」?



第七章 東京帝大講師、小説家として登場

 1 『英文学形式論』と『サイラス・マーナー』

 2 予の周囲のもの悉く皆狂人なり

 3 『吾輩は猫である』の誕生

 4 ない腕を出してくれ

 5 やめたきは教師、やりたきは創作

 6 「木曜会」という極楽浄土

 7 「一夜」の連句的世界

 8 『オセロ』に斬り込む

 9 俳句的小説『草枕』の成功



第八章 「烈しい精神」の文学へ

 1 「オイラン憂ひ式」もいいが……

 2 「暗示」のリレー

 3 朝日入社と「文芸の哲学的基礎」

 4 時鳥厠半ばに出かねたり

 5 「?徊趣味」から「推移趣味」へ

 6 「無意識の偽善者」の姉たち

 7 「囚はれる」三四郎

 8 運河のような小説――『それから』

 9 『門』の恋、その「うそ」

 10 修善寺の大患



第九章 「描いた功徳」が罪悪を清める

 1 博士号辞退問題

 2 道徳と芸術の一致――「文芸と道徳」

 3 「卑怯」の意味――『彼岸過迄』

 4 狂気ふたたび――『行人』の中断

 5 「罪」を書いて成仏――『心』

 6 「技巧」への囚われ――『道草』

 7 語り出す女たち――絶筆『明暗』

 8 「則天去私」と「泣いてもいいよ」



主要参考文献

あとがき

夏目漱石略年譜

人名・事項索引

佐々木 英昭[ササキ ヒデアキ]
*2016年10月現在龍谷大学国際学部准教授

内容説明

洞察と僻み、慈愛と狂気。「日本人の先生」の内部に迫る。

目次

序章 日本人の先生
第1章 七人の親たち
第2章 “Be studious”(勉強するんだぞ)
第3章 文科大学の偉物「狂にくみせん」
第4章 たゞ一本の錐さへあれば
第5章 松山・熊本の俳人教師
第6章 ロンドンで世界を構想する
第7章 東京帝大講師、小説家として登場
第8章 「烈しい精神」の文学へ
第9章 「描いた功徳」が罪悪を清める

著者等紹介

佐々木英昭[ササキヒデアキ]
1954年生まれ。1982年東京大学大学院(比較文学・比較文化研究科)修士課程修了。1992年博士(学術)号(東京大学)取得。東京工業大学、名古屋工業大学などを経て、龍谷大学国際学部教員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ワンタン

4
新聞の書評で高く評価されていたので読んでみたが、一風変わった評伝だと思った。自分には高度過ぎたようで、正直なところよくわからない。事実関係を追って書かれているのに、どうしてだろう。一時期、漱石についての評論や作品論を読むのが好きだったが、自分がこれまで好んで読んでいたのはテクスト論に基づくもの中心だったので、漱石の生い立ちや私生活については余り知らなかった。2017/05/08

Ryoichi Ito

1
漱石は随分多くの学校で教えたが,教師職を楽しんだようには見えない。例えば松山時代の生徒をこき下ろしている。しかし,面白いことに生徒たちの評判は悪くなく,畏敬されたと言ってよい。漱石の授業はいつも真面目,厳粛,明快,率直であった。「厳粛さの底には温情の満ち溢れてゐるのを感じた」(松根東洋城),「非常に言葉の綾に富んだ話しぶりで,誠に明快を極め,熱心で,正確で」(真鍋嘉一郎)。弟子たちに最も敬愛された明治人といえば,漱石と子規といってよい。同い年のこの二人が無二の親友になったというのは奇跡のようだ。2017/04/29

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