内容説明
“カワイイ”が一般化した時代(=ポスト“カワイイ”)の女子文化の在り方を問う。“カワイイ”は一見すると古典的な女らしさのようにみえるが、実は、伝統的な規範の圧迫から抜け出して自分らしく生きたいと願う女子たちの希望の表れでもある。現代の女子たちは、より自由に“カワイイ”を楽しんでいるのである。本書では、いまもなお多様化と洗練化を続ける女子文化の現在について丹念な調査・分析を通じて解明する。
目次
第1章 “カワイイ”の銀河系
第2章 プリンセスになること、プリンセスであること―女性誌から読み解く現代の“理想”の姿
第3章 女児とゲームの創造/想像的関わり―「女の子のためだけのゲーム雑誌」『ぴこぷり』に見る
第4章 越境する夏フェス女子―音楽とインターネットをめぐるインテグラルなアクション
第5章 女子の日常とロックのアンビバレントな関係
第6章 歴女と歴史コンテンツツーリズム―日本史を旅する女性たちと“ポップ”スピリチュアリズム
第7章 都市のハロウィンを生み出した日本社会―需要される偶有的なコミュニケーション
第8章 オタク女子の「ホーム」―オタク的自己の承認の場としてのメイド喫茶
第9章 島ガールの語られ方と生き方―自分らしい手作りの島暮らし
著者等紹介
吉光正絵[ヨシミツマサエ]
1999年奈良女子大学人間文化研究科博士後期課程単位取得退学。現在、長崎県立大学国際社会学部准教授
池田太臣[イケダタイシン]
1997年神戸大学大学院文化学研究科博士課程(社会文化専攻)単位取得満期退学。博士(学術)。現在、甲南女子大学人間科学部教授
西原麻里[ニシハラマリ]
2011年同志社大学大学院社会学研究科メディア学専攻博士後期課程退学。博士(メディア学)。現在、愛知学泉大学家政学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
- 札師 角川文庫