出版社内容情報
今日展開されているレクリエーション的な音楽療法との相違を明らかにし,音楽療法本来の「心理療法の一環」としての理論的基盤を提示はじめに
序 章 ミュージックセラピーの変遷と現在
第1章 ミュージックセラピーの概観
1 リハビリテーションの概念
2 リハビリテーションとミュージックセラピー
3 精神科領域におけるミュージックセラピー
4 ミュージックセラピーと「グループ」
5 高齢者を対象とするミュージックセラピー
第2章 発達期を支える音楽
1 プレイセラピーとミュージックセラピー
2 発達の援助としてのミュージックセラピーの展開
3 子どもの成長と音楽発達
第3章 音楽教育とミュージックセラピー
1 カール・オルフの音楽教育
2 オルフのアプローチとミュージックセラピー
第4章 ミュージックセラピーにおける即興性
1 ミュージックセラピーと即興演奏
2 先達たちの即興演奏
3 スターンの小児発達理論とミュージックセラピー
4 即興性の展開
第5章 ミュージックセラピーを支える理論
――ウィニコットとビオン
1 ウィニコットの理論とミュージックセラピー
2 「母親の機能」から生まれるもの
3 ウィニコットの諸概念から見る臨床例
4 ビオンの理論とミュージックセラピー
第6章 ミュージックセラピーの実践
1 実践に先立つ要件
2 リズムの特性を強調した即興演奏
3 メロディの要素を軸とした即興演奏
4 音楽理論(楽典)の知識をともなう即興演奏
5 特定の構造をもたない音楽の即興演奏
6 オルフが提示する音楽形式をもとにした合奏
7 視覚媒体を付加した即興演奏
第7章 「遊ぶこと」の本質と芸術創造
1 「遊び」の意味
2 「遊び」と芸術の表現様式
3 ミュージックセラピーと視覚芸術
4 パウル・クレーの作品に見る「遊び」
第8章 日本文化の表現性
1 日本の音
2 日本語に見る音の遊び
3 日本の視覚芸術と音の関係
4 「無」、「沈黙」について
終 章 ミュージックセラピーの価値
引用・参考文献
おわりに
索 引稲田 雅美[イナダ マサミ]
2016年5月現在同志社女子大学学芸学部教授
内容説明
今日展開されているレクリエーション的な音楽療法との相違を明らかにし、音楽療法本来の「心理療法の一環」としてのあり方とその理論的基盤を示す。また医療や心理臨床等における補完的ケアとしての臨床芸術の位置づけを明らかにする。
目次
序章 ミュージックセラピーの変遷と現在
第1章 ミュージックセラピーの概観
第2章 発達期を支える音楽
第3章 音楽教育とミュージックセラピー
第4章 ミュージックセラピーにおける即興性
第5章 ミュージックセラピーを支える理論―ウィニコットとビオン
第6章 ミュージックセラピーの実践
第7章 「遊ぶこと」の本質と芸術創造
第8章 日本文化の表現性
終章 ミュージックセラピーの価値
著者等紹介
稲田雅美[イナダマサミ]
1986年同志社女子大学学芸学部音楽学科卒業。1988年英国ギルドホール音楽演劇大学音楽療法専修課程修了。英国公認音楽療法士。1995年関西学院大学大学院社会学研究科社会福祉学専攻修了。修士(社会学)。2008年京都大学大学院人間・環境学研究科人間・環境学専攻単位取得退学。博士(人間・環境学)。現在、同志社女子大学学芸学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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