内容説明
近代移行期における人口と家族、そして村落社会の地域的多様性の持続と変容を肥前国彼杵郡野母村の宗門改帳『野母村絵踏帳』を駆使して析出。海村で暮らす人びとの人生を追うことにより、近代化の胎動を描き出した画期的な書。
目次
序章 日本の地域的多様性とその変容―近代のはじまりを問う視角としての地域性
第1章 野母村と歴史人口学―「日本」を三つに分けさせた村落
第2章 人口変動と村落社会―近代移行期と人口学的離陸
第3章 野母村における出生の実像―高出生=西南日本型の更新
第4章 海村の死亡秩序―野母村の死亡と板子一枚下の地獄
第5章 「プロセスとしての結婚」の地域性―野母村における結婚・離婚・再婚
第6章 継承の地域性と海村の継承―末子による継承と西南日本型
第7章 徳川社会における婚外子のライフコース―婚外子に対する寛容と周縁化
終章 地域性の収斂と標準化された「日本」―複線的近代化とその後の野母
著者等紹介
中島満大[ナカジマミツヒロ]
独立行政法人日本学術振興会特別研究員PD(受入機関:神戸大学)。1982年徳島県生まれ。2005年3月明治大学政治経済学部経済学科卒業。2007年3月明治大学大学院政治経済学研究科博士前期課程修了。2009年3月京都大学大学院文学研究科修士課程修了。2013年3月京都大学大学院文学研究科博士後期課程(研究指導認定退学)。専攻分野は歴史人口学、家庭社会学、歴史社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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