内容説明
ヘーゲルの哲学体系の根幹をなすものであるにも関わらず、彼の論理学の全体像はこれまで十分に解明されてきたとは言い難い。本書ではまず『大論理学』、『小論理学』、『論理学講義』をテキストとしてヘーゲルにおける論理学の性格を明らかにする。そのうえで、その哲学の中心概念である「矛盾」、「主体」、「自由」の論理を考察し、『法の哲学』をも視野に入れて、ヘーゲル哲学の現代的意義を問いなおす。
目次
第1部 ヘーゲル論理学とは何か(論理学・形而上学・方法論;『小論理学』「予備概念」の意義;『論理学講座一八三一年』における「主体」と「自由」;論理と現実をめぐって)
第2部 矛盾の論理(ヘーゲル論理学における矛盾論;矛盾律、アンチノミーとヘーゲル)
第3部 主体の論理(主体の生成と論理構造;主体の推理構造)
第4部 自由の論理(必然性と自由の論理;意志の自由と社会的自由)
著者等紹介
牧野広義[マキノヒロヨシ]
1948年奈良県に生まれる。1977年京都大学大学院文学研究科博士課程哲学専攻単位取得。現在、阪南大学経営情報学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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