出版社内容情報
北欧福祉国家5カ国の発展過程には大きな相違がみられる。この点を踏まえ、本書では、ジェンダー、地方分権などの様々な社会的側面と、多元性と類似性をもたらした100年以上にわたる政策協調の歴史の2点を軸に、政治学、社会学、歴史学、経済学等の様々な視点から、「北欧モデル」の実相を明らかにしていく。移民問題等が生じる現代における持続可能性を検討した一冊。
内容説明
国家性・普遍主義・平等は維持できるのか。移民問題・グローバリゼーションの波に揺れる「北欧モデル」を学際的かつ多元的に考察。
目次
第1部 北欧モデルの成立と展開(スウェーデン―社会権の充実による社会保障体制の進展;デンマーク―政治的妥協による発展;ノルウェー―社会民主主義者と福祉国家;フィンランド―北欧モデルが抱える社会・経済間の緊張;アイスランド―遅れてきた北欧福祉国家の先進性と異質性;北欧諸国の社会政策における連携―一九一九~一九五五年)
第2部 多様な福祉政策的側面からみた北欧モデル(北欧モデルにおける普遍主義;貧困と所得分配;ジェンダー;家族政策;地方政府の役割;ボランティア;北欧の労働市場モデル)
第3部 福祉国家としての連帯に関する諸問題(移民問題―緊張した関係性;欧州連合とグローバリゼーション―北欧モデルは存在するのか?;北欧モデルの起源・業績・教訓)
著者等紹介
ペーターセン,クラウス[ペーターセン,クラウス] [Petersen,Klaus]
デンマーク・南デンマーク大学福祉国家研究センター教授
クーンレ,スタイン[クーンレ,スタイン] [Kuhnle,Stein]
ノルウェー・ベルゲン大学比較政治学部教授
ケットネン,パウリ[ケットネン,パウリ] [Kettunen,Pauli]
フィンランド・ヘルシンキ大学政治・経済学部政治史教授
大塚陽子[オオツカヨウコ]
立命館大学政策科学部教授
上子秋生[カミコアキオ]
立命館大学政策科学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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