内容説明
本書は、近世ドイツの国家による支配とはいかなるものであったのかを、魔女裁判という実践を通じて明らかにする。魔女迫害を可能とした枠組みとは何か。魔女迫害を求める民衆はどのような論理と手段を用いたのか。当局は民衆の迫害要求にどのように応えたのか。民衆の声を反映する「請願」と、それに対する君主の「ポリツァイ条令」との循環的な働きを検討することで、相互応答的なヨーロッパの近世的支配のダイナミズムを描き出す。
目次
研究の射程
第1部 迫害の枠組み(対象地域の概観;魔女迫害の展開)
第2部 魔女裁判の法と現実(魔女訴追の実践;弁護と抵抗;裁判費用をめぐる諸問題)
総括と展望―支配者・臣民の二項対立を超えて
著者等紹介
小林繁子[コバヤシシゲコ]
1978年生まれ。2001年北海道大学文学部卒業。2013年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。現在、新潟大学教育学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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