出版社内容情報
様々な領域の知見を取り入れながら、子どもが生きている「現実」やそれを支援する方法を探る
内容説明
障がいのある子の保育や教育の裾野は広がってきていますが、その実践を支えるための「考え方」はいまだ十分に整理されていません。本書では、実践と研究に長年携わってきた著者が、自らの経験をもとに、心理学・現象学・自己組織化理論・脳科学など様々な領域の知見を取り入れながら、実践の機微を繊細な言葉で紡いでいます。障がいのある子ども一人ひとりがどんな世界を生きているのか、どんな支援ができるのかを探る手がかりがここにあります。
目次
第1部 構想と方法論―実践障がい学の構想と子どもを語る技法(「対話のためのテクスト」をつくる;「困り感」から「視線が向かわない領域」へ;現象学による語りの技法)
第2部 現象学的アプローチ―「現実」を成立させる身体(自我が育つ手前で;姿勢活動の育ちと情動の伝染;身体上の主客関係;世界が「相貌・表情」を帯びる;“今”を構成する“私”)
第3部 自己組織化の仕組みから学ぶ―固有の「現実」の生成(新たな経験の回路を開く;損傷したシステムからの発達;動作の創発;認知行為による世界とのかかわり)
著者等紹介
佐藤曉[サトウサトル]
筑波大学大学院修士課程教育研究科修了。現在、岡山大学大学院教育学研究科教授、博士(学校教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。