内容説明
政権交代の常態化は、「野党」がどのような存在であるのかという問いを浮上させる。本書では、これまで研究が十分でなかった「野党」の定義と機能を明らかにし、イギリス、(西)ドイツ、フランス、イタリア、ベルギー、アメリカ、日本の主要政党が野党時代にいかなる戦略・制度・リーダーシップ構造のもとに組織を改革していったのかを分析し、「野党」の果たすべき役割と民主政治のダイナミズムの源を探る。
目次
序章 野党とは何か―「もう一つの政府/権力」の再定義に向けて
第1章 イギリスにおける反対党の党改革と応答政治―「ブレア革命」の再検討
第2章 ドイツ国民政党の二つの野党期―野党改革は今なお問題か
第3章 フランス二大政党の大統領制化―動員様式をめぐる収斂?
第4章 野党なき政党の共和国イタリア―二党制の希求、多元主義の現実
第5章 ベルギー分裂危機への道―フランデレン・キリスト教民主主義政党の党改革
第6章 アメリカ・オバマ政権の誕生とその含意―「草の根」の動員過程をめぐる考察
第7章 日本における民主党と政権交代への道―政策的許容性と包括性
著者等紹介
吉田徹[ヨシダトオル]
1975年東京都生まれ。2005年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、北海道大学大学院法学研究科/公共政策大学院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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